コラムNo.175 業績がいまいちな会社の情報収集先

 

 これまで相当数の経営相談を受けてきた中で、私なりに色々と見えてきたことがあります。数値的なエビデンスはありませんが、明確に感じたのは「業績」と「情報量」は比例するということです。

 

 当たり前といえば当たり前ですが、業績の芳しくない経営者の方々は概ね持っている情報量が少なく、こちらがお教えして初めて知るパターンがほとんどです。今回のコロナの件で言えば、国や自治体が行う施策について知らない、あるいは聞いたことはあるが何をすればいいのかわからない、チラシはもらったけど読んでいない…など、完全な受け身です。

 

 また、情報の取得先が「テレビ」ということも共通しているようです。分厚いパンフレットや申請要領はまったく読まれず、テレビの映像と音声からの情報収集(勝手に流れてくる)に頼り切りで、大半は自ら集めようとはされません。

 

 つまり文字を読まない。普段からほとんど読まれないため、当然ですが読解力もつかないのです。テレビからの偏った情報だけで判断するのは危ういどころか身を滅ぼします。結局正しい情報がどれかわからず、自分に都合の良い情報をテレビから切り取って間違った理解のまま相談に来られる方も多くいらっしゃいます。

 

 そのため相談が1からどころかマイナスからのスタートになり、理解していただくために時間も余計にかかります。一方で、ある程度業績が安定している経営者の方は自分なりに情報収集し、前もって理解する努力をされているので説明にも時間がかかりません。結果として応用的な相談に時間が使えるため、より業績向上につながりやすくなります。

 

 人の思考は言葉を使ってなされます。言葉を知らなければ浅い思考しかできません。経営者の仕事は情報を集めて考え、決断し、行動することです。厳しい言い方になりますが、これらの仕事ができていない、またその努力もしない、経営者としては失格といえるような方も実は多く存在します。

 

 経営者が適切な意思決定をするためには、能動的な情報の収集とそれを読みこなす読解力が必須です。それらを得るためには量稽古をするほかなく、すればするほどその力はつきます。しかし、「する人」と「しない人」の格差がどんどん広がっているのが現状です。

 

 つまり業績にもさらなる格差が生まれているということです。コロナ禍の現在、格差が広がるスピードはどんどん加速しているといっていいでしょう。経営者の皆さん。まずは自分で情報を集め、文章を読み、理解を深めましょう。正しい情報の見極めは経営者にとって、また雇っている従業員にとっての死活問題です。会社の存続はすべてあなたにかかっているのです。