コラムNo.47 成功する動機づけの第一歩

 

  人財育成において、お互いの信頼関係を

構築した後は、動機づけを行います。

 

 信頼関係の構築と動機づけは同時並行的に

進んでいくことの方が多く、はっきりとこれが

終わったからこれ、ということにはなりません。

 

 また、動機づけをするといっても、何か

特別なことをしてスタッフのやる気に火をつける

ということでもなく、そのきっかけや環境づくりを

自然な形で行うことが主要な内容となります。

 

 そもそもの話、他人に対して動機づけを行い

取ってほしい行動へ導くというのも、なんだか

胡散臭いことのように思えます。

 

 人間はそんなに機械的ではなく、個人個人で

価値観も違いますので、そう簡単に外部からの

働きかけで行動はコントロールできないでしょう。

 

 とはいっても、ほったらかしにして勝手に

育つこともなく、ここで動機づけを含めた人財育成の

仕組みが必要になってくるのです。

 

 動機づけを難しく考える必要はまったくなく、

当たり前のことを徹底して地道にやっていくことが

基本となります。

 

 何を地道にやっていくのか。

それはまず相手を“認める”ということです。

 

 “認める”とは何か。

 

 その仕事ぶりや勤務態度などを評価し、

人事考課的に認めることも大事ですが、

それよりもその人自身の存在を認めることが

肝要です。

 

 どういうことかというと、具体的には

相手と目を合わせて挨拶する、話す、そして

小さな変化を気に掛けるということです。

さらにその頻度が高ければなおよいでしょう。

 

 ここから動機づけをする基盤を作っていくのです。

 

 いきなりニンジンをぶら下げるようなやり方は

動機づけとは言えませんし、効果もほとんど

ありません。

 

 入社したばかりの新人は特に右も左もわからず、

覚えなければならない仕事も多く抱えています。

わからないことがわからないような、不安が大きい

状況の中、会社の一員としてまずは認めてもらえる

ことで不安は和らぎ、多少の余裕も生まれてきます。

 

 安心して働ける環境であることをそのスタッフ

とのコミュニケーションで示していくのです。

 

 新人でなくとも、自分の居場所があるという

ことは、その人自身に絶対的な安心感を生み出し

ます。

 

 その安心感の基盤のもとでようやく行動に

つながる動機づけが自分の内部からわき上がり、

また会社や上司、同僚や部下など外部からの

働きかけも動機づけとして機能するのです。

 

 人のやる気を自由にコントロールできるような

仕組みをつくりあげるのはまず不可能ですので、

そうではなく、多様な価値観を活かせる環境づくり

を率先して行いましょう。

 

 その一歩が“相手を認める”ということなのです。

 

 挨拶をしても返してくれないような、目を見て

話してくれないような、誰も変化に気付いてくれ

ないような、そんな店舗からやる気のあるスタッフは

まず生まれません。

 

 それどころか店舗を継続していくことも困難に

なるでしょう。

 

皆さんの会社ではしっかりとスタッフを認めていますか?

 

人財育成の一環として“認める”ことを仕組み化していますか?