ニュースの論点No.102 24時間営業の是非

 

 「ファミマ、24時間見直し試行」2019410日、日本経済新聞はこう題した記事を掲載しました。記事によれば「ファミリーマートは6月、24時間営業の見直しを視野に入れ、営業時間を短縮した店舗の運営を試行する。地域や曜日を限り、およそ270のフランチャイズチェーン店を対象に営業時間を短縮する試みへの参加を募る。」としています。

 

 営業時間は午前5時から午前1時、午前7時から午後11時までなど3種類で試行します。これまで全国の数店舗で実験はしていましたが、今回は地域内の店舗をまとめて売り上げや利益にどう影響するかを調べるとのことです。

 

 コンビニの24時間営業の是非が議論の俎上に上がってきた事の発端は、東大阪市のセブンイレブン店主が人手不足を理由に営業時間を短縮した結果、本部から1700万円の違約金と契約解除を通告されたことがニュースとして全国的にも大きく報道されたことです。

 

 24時間営業に対しての異論反論はもともとあったと思われますが、東大阪の件が業界内だけでなく、広く国民一般に情報がいきわたったことで、本記事のファミマ、当事者のセブン、そしてローソンも営業時間短縮の実験、および検討をせざるを得ない状況になったといえるでしょう。

 

 現在全国に5万5千店以上あるコンビニですが、そのほとんどで24時間営業となっています。しかしながら地域によって来店客数には差があり、特に人口が少ない地域の深夜帯は空白の時間となっている場合も多くあるでしょう。それなのに一律で24時間営業というのは、一部の現場側からすると理不尽な仕組みとなり、働き手も少ない中、オーナーへの負担が集中することになります。

 

 24時間営業はコンビニの発展に寄与した半面、少子高齢化による人手不足が表面化した現在では制度疲労とも言うべき状況にあります。すなわち、時代に合わない部分が出てきているということです。

 

 その時代に合わない部分が顕在化しつつあるのが現状であり、遅かれ早かれ営業時間の見直しは検討すべき課題であったのでしょう。

 

 私の意見を申し上げるとすれば、コンビニは時代に合わせた仕組み、つまり店舗や地域によって柔軟な営業時間、体制を構築すべき時だと考えます。コンビニ本部の強者の論理ではなく、現場の声を大事にし、共存共栄を図る転換点だと感じます。

 

 確かにこれまでコンビニのフランチャイズシステムの恩恵を受けた加盟店は数多くあるでしょうし、とてもよくできた仕組みだと思います。しかしながら、すでにコンビニ業界は成熟期とも言うべき状況の中、他の業界と同じく、昔の成功体験は当然通用しなくなり、是が非でも24時間営業というのは単なる本部のエゴとしか受け取られず、それでも無理やりに事を運べば、加盟店、お客様からそっぽを向かれ、自分で自分の首を絞める状況となってしまいます。

 

 コンビニ各社には、現在の動きを加盟店に対する「ガス抜き」とすることなく、コンビニ業界の新たなる成長に向けた仕組みの構築をしていただきたいと思います。