ニュースの論点No.111 父の日に光を

 「父の日ギフト お酒 1番人気」201969日、日経MJはこう題した記事を掲載しました。記事によれば、「今年のギフトの1番人気はお酒だった。酒類の消費量は減少しているが、父の日の贈答需要は根強い。百貨店は日本酒などで特設の売場を設け、手ごろな飲み比べセットなどで商戦を盛り上げている。」としています。

 

 ランキングでは、2位が洋服・雑貨、3位が食事となっており、予算は1000円~5000円未満、5000円~1万円未満が大半を占めています。ちなみに母の日は1位が花、2位がお菓子・スイーツ、3位が服・服飾品で、予算は父の日とほぼ変わらない額です。

 

 2018年の日経MJの推計によれば、父の日の市場規模は580億円、母の日は1170億円で、父の日は母の日の半分程度の規模となっています。母の日の方がメジャー感があるとはいえ、半分とは世のお父さんたちも寂しいのではないでしょうか。予算額が変わらないということは、ギフトをあげる人が母の日の半分だということで、当然もらえるお父さんも半分ということですね。

 

 そんな父の日ですが、それでも580億円の規模があり、店舗ビジネス経営者にとってみれば、売上を獲得するチャンスでもあります。飲食、小売り、サービスなど店舗だったら何でも父の日に絡めてイベントを打ち出すことができるのです。

 

 百貨店など小売業は毎年父の日コーナーやPOPでの打ち出し、演出を行うことで需要を喚起していますが、飲食やサービス業で父の日を打ち出しているところはあまり無いようです。これは非常にもったいないことであり、チャンスロスになっていると感じます。

 

 これは母の日にも言えることですが、もっと記念日を生かした戦略で店舗経営をしていくべきだと感じます。直接的な売上アップにつながらなければ「やっても無駄」とばかりにすぐにやめてしまう店舗が大半となっているのは由々しき事態です。

 

 イベントは継続して行っていくことで徐々に認知されていきます。それを1年や2年でやめてしまうことは、意味がないどころか店舗の評判にも関わってきます。「あそこの店は何かやるけど続かないね」といった評価をされ、顧客離反の間接的な要因となるのです。

 

 店舗ビジネス経営者としては、記念日など使えるものは何でも使い、それをしっかりと継続することを常としていきたいですね。多くの店がやっていない、やり切れていないことにチャンスは眠っています。そのチャンスは何か特別なことをするのではなく、ごく当たり前のことを愚直にやることで花開くのです。