ニュースの論点No.122 周りに振り回される人の末路

 「9月に買いだめ ティッシュ首位」2019826日、日経MJはこう題した記事を掲載しました。記事によれば、「消費増税直前の9月に買いだめしておきたい消費財は何か。マクロミルの調査によるとティッシュ・トイレットペーパーと答えた人が最も多かった。」

 

 「一方、軽減税率が適用される飲食料品は全般に意向は少なかった。大型商材では9月までに国内旅行をしたいと考えている人が35%多かった。」としています。

 

 さて、いよいよ消費増税が101日に迫ってきています。19894月に3%で導入され、19974月に5%、20144月に8%、そして今年201910月に10%と30年の間に7%税率が上がっていることになります。

 

 これまで増税のたびごとに直前の駆け込み需要とその後の消費の冷え込みが繰り返され、政府も今回は同じ轍を踏まないように、あの手この手の策を弄して何とかソフトランディングさせようと躍起になっています。

 

 あの手この手をまとめると、まず「軽減税率」で、食料品(一部除外)や新聞は8%の税率に据え置かれます。次に「ポイント還元」で、10月の増税から9か月間、中小の小売店や飲食店などでキャッシュレス決済を行った場合に最大5%のポイント還元となります。商品券や切手などを除き、一般的な消費財なら対象となり、軽減税率となる食料品も同様にポイントが還元されます(実質税率3%となる)。

 

 ポイント還元の対象店舗となるには、提携先の決済事業者を通じて同制度に登録が必要となります(未登録だとキャッシュレス決済をしても還元なし)。8月中旬までに様々な業態の店舗約40万店(対象となる店舗の約2割)が申請を行っており、順次情報が公開されていく見込みです。

 

 また、フランチャイズ加盟店の場合は2%還元となり、大企業の場合は制度上補助金の対象外となります。ただし、各社で独自の販促として割引などを行うことも十分に考えられます。

 

 これら「軽減税率」や「ポイント還元」以外にも政府の対策として「プレミアム付き商品券」があります。これは2歳以下の子供がいる世帯や住民税非課税世帯を対象としており、25千円分の商品券を2万円で購入できる制度となります。

 

 細かく挙げれば対策はまだありますが、これだけでもまさに至れり尽くせりの大盤振る舞いで、このコラムでも何回も申し上げている通り、何のために消費増税を行うのかわからないくらいのお金の使いっぷりです(結局税金からですが)。

 

 ということで、何が言いたいのかというと、「駆け込み需要をした方が損をする」可能性もあるということです。しっかりと情報を持っておかなければ、せっかくのまとめ買いが単なる散財となってしまいます。政府の対策には疑問しかありませんが、使えるものは上手に使うべきでしょう。周りに振り回されず、自分の頭で考えて行動すべきだと心から思います。