ニュースの論点No.159 厳しいからといってマスクを売ると…

 「コンビニ大手3社、4月大幅減収、外出自粛で」2020512日、日本経済新聞はこう題した記事を掲載しました。記事によれば「コンビニエンスストア大手3社が11日発表した4月の既存店売上高は各社とも大幅に落ち込んだ。ファミリーマートが前年同月比で14.8%、ローソンが同11.5%減った。セブンイレブンジャパンも5.0%減と2009年以来の落ち込み幅だった。」としています。

 

 コロナ禍により、苦戦を強いられている業種は多岐にわたりますが、コンビニもその中の一つとなっています。私としてはこの結果は少し意外に感じました。外出自粛が要請されているとはいえ、コンビニは大多数の人にとって近隣にある最も身近な小売店です。巣ごもり消費が当たり前となった今、飲食物をはじめちょっとした買い物はコンビニが一番使いやすい業態であり、むしろコロナ禍で売上が増加する印象がありました。

 

 ところが記事にもある通り、意外にも大手3社とも大幅に落としています。外出自粛やテレワークの影響が大きい駅や空港、ビジネス街に立地する店舗が苦戦することは容易に想像ができますし、出店エリアにより数字に差はあると思いますが、全体として落とすことは想定外でした。

 

 コンビニが苦戦する一方で、スーパーやドラッグストア、ホームセンターなどは活況を呈しており、マックスバリュやイオン、ツルハドラッグやコスモス薬品、DCMやコメリなどは売上が前年比二ケタ増も珍しくありません。自宅で過ごす時間が増えたことで、食材や日用品、除菌関連といった商品をまとめて安く購入するニーズが増加したのでしょう。

 

 好調な業態は他にも、自宅で飲む機会が増えていることから売れ行きが好調な酒類販売店や手作りマスク需要の増加で生地などが売れている手芸店も挙げられます。また、巣ごもり消費は動画配信のネットフリックスやEC大手のアマゾンやヤフー、フリマのメルカリの売上増を後押ししています。意外なところでは移動手段として自転車の需要が伸び、自転車店が好調なようです。

 

 以上のように好調な業態がある半面、記事にあるコンビニをはじめ、苦戦している業態の方が数多く存在します。緊急事態宣言により人が移動できない、集まれないわけですから、大半の飲食、小売、サービス店舗は厳しい状況です。

 

 今、厳しい状況の店舗は、好調な業態から学べることがたくさんあります。単なる猿まねでは論外ですが、自社に取り入れられることは率先してやるべきです。そこには恥も外聞もありません。ただし、怪しい業者からマスクを仕入れて高値で販売するようなことは絶対にやめておきましょう。間違いなくお客様からの信用を失います。