ニュースの論点No.16 あなたならどう判断するか?

朝日新聞は2017811日、「レゴランド隣接3店撤退へ 

相乗効果のあて外れ 名古屋」という記事を掲載しました。

 

記事によれば、名古屋市港区の商業施設「メイカーズ・ピア」

のテナント3店舗が月内に撤退することがわかりました。

 

施設はテーマパーク「レゴランド・ジャパン」の隣に3月末に

開業した「ものづくり」をテーマにしている体験型施設です。

開業5か月で施設内53店舗のうち4店舗が撤退

することになります。(オープン2ヶ月ですでに1店舗撤退)

 

撤退する店舗の話では、売上は目標の4割程度だった

ということから、想定外の厳しさだったことがうかがえます。

この数字ではいくら続けても投資を回収できない可能性が高く、

撤退という選択もやむを得ないと判断したのでしょう。

 

レゴランド・ジャパンは201741日に愛知県名古屋市

に鳴り物入りでオープン。

しかしオープン当初から、入場料や園内の飲食物が

割高(大人6900円、子供5300円)という声が多く、

不評を買っていました。

 

ちなみに東京ディズニーR(大人7400円、子供4800円)

USJ(大人7600円、子供5100円)となっています。

 

レゴランドの料金が割高と感じるかどうかは

その人次第となりますが、アトラクションや

サービスの内容からすれば、国内競合と比べて

強気の設定といえます。

 

その価格設定が災いしたのか、

入場者数も伸び悩んでいるようです。

入場者数は公表されていませんが、5月には急遽

家族連れの入場料を最大25%値下げする新チケットの

発売を開始していることから、苦戦の様子が見て取れます。

 

しかしながら、レゴランド・ジャパンは強気の姿勢を崩しません。

82日には運営会社が敷地を現在の1.4倍に拡張する

方針を明らかにしています。

 

それに加えて、ホテルや水族館も2018年には開業予定であり、

本番はこれからだという勢いさえ感じさせます。

 

もっとも、拡張計画は開業以前より決定しており、

レゴランド・ジャパンのトーベン・イェンセン社長が

朝日新聞のインタビューに答えたところによると、

「開業後は敷地を4ヘクタール拡張し、リゾートにする」

「遊びに来て、泊まってもらうことがポイント。リゾートにする長期計画はできている」

と語り、ホテルやアトラクションの増設を明言しています。

 

冒頭で取り上げた撤退する3店舗は、

レゴランドの今後の計画について

もっと詳細な情報を持っていたと考えられますが、

それでも撤退を選択するということは、

現在の状況が改善する見込みがないと判断したのでしょう。

 

さて、ここで論点に入ります。

 

そもそもの話ですが、店舗ビジネスの本質として、

自立した店舗経営を目指す必要があります。

 

自立した店舗経営とは、店舗自身でお客様を集め、

店舗自身でモノ、サービスを提供し、自らの力によって

稼ぎ、給料や税金を払い、成長に向けた投資を

していくことです。

 

もちろん最初からうまくいくことはありませんので、

何らかの力を借りる必要はあるでしょう。

 

しかしいつまでもそのやり方では本当の力は

つきません。

 

特に集客を頼りきりになると、その頼った先が

なくなったときに確実に共倒れになります。

 

今回取り上げた撤退店舗も、レゴランドの集客に期待しすぎて

いたのではないでしょうか。

 

当初のあてが外れたにしても、私の見解では

撤退の時期が早すぎるような気がします。

 

詳細な情報がないので、無責任なことは

言えませんが、それにしてもたった5ヶ月です。

 

期間中は様々な試みをされているでしょうし、

ご苦労もあったことだと思います。

 

しかし部外者だからこそ勝手なことを言わせてもらえば、

普通に見れば単なるピンチですが、見方を変えれば

自社の提供するモノやサービスを見直す

いい機会だったとも言えます。

 

集客が見込めるから、と甘い考えはなかったか。

売上が取れなかったことをレゴランドの集客力不足に

責任転嫁していないか。

自社のモノ、サービスはレゴランドが無くても

お客様の支持を得られるのか。

 

危機の時こそ、会社も人も本質が表れます。

店舗ビジネス経営者の皆さんは、ぜひ自立した

店舗経営を目指し、人に頼られるような存在に

なってください。

 

店舗最盛は自らの力で手に入れるものです。