ニュースの論点No.174 コロナ禍から脱却するには

 「夏レジャー『近場』『職場』海外旅行よりも高級ホテル ワーケーション需要じわり 北海道・沖縄8割減」2020825日、日本経済新聞はこう題した記事を掲載しました。記事によれば、「海外など遠方への旅行に代わり、都市部から近いホテルがにぎわった。社員が働く場として企業が海辺の旅館を活用する例もある」とのこと。また、近畿日本ツーリスト各社の79月予約実績では「沖縄と北海道旅行が前年同期比8割減と大きく落ち込んだ。」としています。

 

 コロナ禍で世界的に移動が制限される中、記事のような状況になるのは当然と言えば当然です。政府が主導するGoToトラベル(一泊2万円を上限に旅行代金を半分補助)については、これまで200万人が利用したと発表されましたが、壊滅的な観光業を回復させるには「焼け石に水」と言ったところでしょう。

 

 春休みや年度変わりのイベントが開催される34月、ゴールデンウイークの5月、そして78月の夏休み。通常であれば、この半年間は観光業はもとより、それ以外の業種でも売上が集中する書き入れ時となります。しかし今年に関しては、私がこの数か月、経営者の方々にお聞きしただけでも、その落とし幅は非常に大きく、損失は計り知れません。

 

 様々な会社の現場を見るにつけ、私は相当な危機感を感じざるを得ません。さすがにもっとスピードを上げて経済を回していかないと取り返しのつかない状況となるでしょう。経済と言うと「お金」のイメージが強いので勘違いする人もいますが、要は社会そのものが破壊されるということです。日々の生活も、人間関係も、文化も、何もかもです。

 

確かに感染防止は必要とはいえ、今は明らかに過剰反応です。そもそも生きていくうえでゼロリスクはあり得ず、コロナのリスクとその他のリスク(例えばインフル、肺炎球菌、交通事故、自殺など)に対するバランスがおかしいのです。

 

 コロナは普通の風邪などと言うつもりはまったくありません。ただし、この半年程度で出ている様々なデータから判断すれば、必要以上に怖がることもないのではないか。もっと個人個人が冷静に、客観的な視点で情報を集め、必要最低限の感染予防対策をしたうえで、すべては元に戻さなくとも、日常に近い状態に戻していけばいいと思うのです。

 

 この点、経営者の方にも多くいらっしゃるのが、テレビ情報を鵜呑みにする方です。一般の方、特にご高齢の方だともっと多いでしょう。煽るだけ煽って視聴率を取りに行くような媒体の情報は確実に偏っています。つまり、テレビ情報だけでは、その時点での最適な判断は絶対にできないということです。コロナに罹った方をわけもわからず差別するようになってしまう恐れもあります(コロナよりこちらの方が怖い)。

 

 これは私を含め経営者、一般の方皆さんに言えることですが、まずはテレビを消して、自ら信頼できる情報を探しましょう。テレビ、あるいは身近な人だけの情報では状況を見誤る可能性があります。また、自分が「好きな人の心地よい情報」だけでなく、その反対の情報も集めるようにしましょう。そして集めた情報を「自分の責任」で判断し、行動できる自律性を持つことが、コロナ禍から脱却する一番の早道だと私は思います。