ニュースの論点No.181 混乱はチャンス

 「GoToトラベル 急ごしらえ 設計に穴 予算を追加配分」20201014日、日本経済新聞はこう題した記事を掲載しました。記事によれば、「国土交通省は13日、観光需要喚起策GoToトラベル事業について、旅行代金の35%、1人当たり最大114千円の割引を全ての旅行業者で提供できるよう追加で予算を配分すると発表した」としています。

 

 楽天トラベルやじゃらん、一休など一部の旅行サイトでは、GoToトラベルが始まって以来、予約時に旅行代金の35%割引(1人当たり最大14千円)をおこなっていましたが、予算枠確保が難しくなったことから、1010日より割引上限を3500円に下げるという対応を取っていました。

 

 ところが、冒頭の記事の通り、国による予算の追加配分が行われることとなり、各旅行サイトは1013日から再び当初の上限14千円に戻すこととなりました。なかなかのドタバタ劇といえますが、実は今回、私はこのドタバタに巻き込まれました。

 

 ちょうど上限が3500円に下がったタイミングで宿泊施設の予約を取る必要があったため、何となく損をした気分になりながら宿を選び、無事予約を完了しました。で、今回のニュースが予約の翌日に飛び込んできたのです。

 

 ん?これは一旦キャンセルしてまた予約をしなければならないのか…? それとも自動的に金額が修正されるのか…? 細かい説明をしてくれるようなメールも来ず、自分で調べるしか方法はありません。サイトを色々と見回っていたら、私の場合は「予約の変更(予約内容は変えず、手続きだけ)」をすることで金額は修正されることがわかりました。

 

 予算が追加され、上限が元に戻されたことを知らない人はおそらく何も知らされず、そのままの金額で決済することになるのでしょう。この点、各社には当事者に対し、もれなく伝える努力をしてほしいと思います。あるいは自動で修正される仕組みにすべきでしょう。誠実な対応は顧客化への第一歩です。後から知ったら相当落ち込みそうですからね。しかも落ち込んだ後はその感情がほぼ確実に「怒り」に変わります。

 

 怒りに変わった後、本人は二度と同サイトを使わず、さらに友人知人にそのことを言って回るでしょう。クレームも相当数来るかもしれません。旅行サイト運営者が全面的に悪いわけではありませんが、その「対応の仕方」は今後の業績にも必ず関わってきます。換言すれば顧客化のチャンスでもあるということです。

 

 それにしても、結局上限が3500円となったのは3日間ほど。その間に予約をした人がどれくらいいたのか想像できませんが、私としてはなかなかレアな体験をしました。ぜひ旅行サイト運営者には、お客様の立場に立った対応を取ってもらいたいものです。