ニュースの論点No.2 安ければ売れるのか

 

イタリアンレストランチェーン「サイゼリヤ」を

展開するサイゼリヤの株価が堅調です。

 

J-CASTニュースによれば、201742526日の取引

時間中の最高値3,215円は、過去10年を振り返っても

最高値だということです。

 

サイゼリヤは中国の出店数が300店舗を超えており、

その中国での税制改正で税負担が軽くなったため、

純利益の予想を上方修正したことも株価への好影響

を与えています。

 

さらに国内での業績も好調であり、この3年は

増収増益をとなっています。

 

サイゼリヤといえば、イタリアンレストランといっても

税込み300~500円程度の安価なメニューを中心とした

低価格志向型の業態です。

 

客層はマクドナルドなど低単価なファストフードと

重なることが予想され、客単価で稼ぐというよりは

客数で伸ばす業態といえるでしょう。

 

サイゼリヤの決算説明会資料によれば、

20158月期の国内の売上高は1,100億円、

客数は153,722(千人)であり、

客単価は713円となっています。

 

客単価は思いのほか低いですね。

しかしこの客数だと、この低い単価でも

すこしのブレで大きく売り上げが違ってきますね。

 

客単価が10円上がれば15億円の売上アップです。

その意味では客単価も重視する必要がありますが、

1020円の違いが大きく客数に影響する価格帯なので

価格戦略は非常にデリケートで難しい問題でしょう。

 

収益は来店客数に影響されるため、この客数を維持、

さらに増加させるために相当な労力が必要となります。

 

もともと1点単価の安いメニューのため、値上げへの

抵抗感は高単価なものよりも強い傾向がありますので、

単品それぞれの値上げを少しでもしてしまうと

一気に客数が減少する恐れがあります。

 

ユニクロでも単価を上げたがために客数が

減少し、売上への直接的な影響があったことも

記憶に新しいですね。

 

そのなかでサイゼリヤでは1点単価を抑えつつ

注文点数を増やす、ということに成功している様です。

 

サイゼリヤによれば、200円を下回るデザートへの

消費者の反応がいいそうで、比較的安いメニューのもの

を複数頼んでもらうことで、客単価をあげること

へとつながっています。

 

しかもただ安いだけではなく、クオリティを含めて

お客様にとって納得感のある値付けが奏功している

のではないでしょうか。

 

ご存知のように、売上は

 

客数×客単価

 

で表されます。

様々な側面で見れば、表し方はたくさんありますが、

この式は一番基本的なものといえるでしょう。

 

売上を伸ばすには、客数を伸ばすか、

客単価を伸ばすか、またはそのどちらも伸ばすか、

のいずれかの施策をすることになります。

 

ただ客数と客単価は基本的にトレードオフの関係にあり、

どちらかを取らざるを得ません。

 

日本だけで考えれば、今後人口は減少を続けていく

のはわかりきっていますので、自ずと客単価を伸ばすこと

に注力する店舗が多くなるのではないでしょうか。

 

客単価は単純に言えば

 

平均単価×平均買い上げ点数

 

で表されます。

 

客単価を上げるには1点当たりの単価を上げるか、

買い上げ点数を増やすか、あるいはその両方か、

になりますね。

 

平均単価を上げるのは、いわゆる値上げであり、

新店ならともかく、既存の店が値上げするのは

なかなか顧客の理解が得られないでしょう。

 

ということは、買上点数を増やすことが

大半の店の課題だといえますね。

 

そのためには、やはり最初からセットでの

提案ができるモノ、サービスを用意する必要が

あります。

 

飲食店であればコースやランチセット、

美容室であればマッサージなどを組み合わせた

メニュー、

アパレルショップであればコーディネートでの

提案、2点以上お買い上げで10%オフなど…

 

お客様は意外と自分で決めるのが面倒くさいものです。

最初からある程度決まっていた方が、時間もかからず

助かるという人も結構います。

 

であれば、サービスとしてのセット提案は

お客様にとってありがたいものとも言えます。

 

店舗ビジネスでは、非常に重要な

考え方となりますので、遠慮せず

自信をもってセット商品を考えてください。

 

セットで購入、利用されたお客様は

その後のお得意様にもなりやすい傾向にあります。

ぜひ実践してください。