ニュースの論点NO.20 リアル店舗はもうなくなる?

日本経済新聞は201798日、

「ネット消費、大型店のむ」と題した

記事を掲載しました。

 

記事によれば、トイザラス、ギャップ

など米老舗が相次ぎ苦境、アマゾンがさらに

優位になっているとしています。

 

6日にはトイザラスが連邦破産法11

(日本の民事再生法に相当)の適用を

申請し、経営破綻する可能性があるとのこと。

 

衣料品チェーン店のギャップも約200店の

閉鎖を発表しています。

 

この2社をはじめとするアメリカの小売店舗

が苦戦している要因の一つとして、記事では

アマゾンを中心とするネット販売の成長を

挙げています。

 

玩具業界にとって最大の書き入れ時となる

年末商戦は実店舗よりもネット販売が

主導権を握り、16年末はトイザラスよりも

アマゾン経由の販売が多くなっているそうです。

 

衣料品もアマゾンの得意分野であり、17年の

アマゾンの衣料品売上高は280億ドルに達し、

全米最大の衣料品販売店になるとされています。

 

ネット販売と相性の良い玩具や衣料品は、

特に実店舗からネットでの購入へと

変化が加速しています。

 

アメリカでは、今年閉鎖する小売店舗は

8000店を超えるとの推計もあります。

 

小売店舗の減少は、テナントを集める

ショッピングモールにも悪影響を与えています。

 

テナントの撤退が止まらず、空き店舗が目立つ

ショッピングモールは「デッドモール」

と呼ばれ、その数を増やしています。

 

今後5年間で、米国では現在1100ある

ショッピングモールの最大4分の1

消えるという試算もあります。

 

それでもまだ米国の小売業売上高全体(約7000億ドル)

に占めるネット販売の割合は9%程度です。

 

小売全てがネット販売になることはないでしょうが、

その割合がこれからさらに大きくなることは

火を見るよりも明らかです。

 

ちなみに小売業の総売上高はリーマンショック後の

09年より増加基調であり、リーマン以前よりも

伸びてきています。

 

需要は着実に増えており、消費者の購買行動が

大きく変化していることが業界の再編という

新陳代謝につながっている様子が見て取れます。

 

一方、日本でトイザらスなど160店舗展開する

日本トイザらスは報道に対し、

「米本社が公式に発表したものではない。

日本事業への影響は全くない」とコメントしています。

 

詳しい情報が出ていないので何とも言えませんが

まったく影響がないというのはちょっと苦しい

言い分だと思います。

 

米国での小売り再編の動きは

いずれ日本でも起こりうることです。

 

日本のネット販売の市場規模は

15兆円で小売全体の5.4%を

占めています。

 

米国の動きを見る限り、日本はここから

再編の動きが大きくなるとみて間違いないでしょう。

 

ネット販売の規模拡大は米国同様、というよりは

世界全体の傾向です。

 

実店舗をメインで展開している企業はさらに

苦境に立たされることが予想されます。

 

ただ、消費者にとっては買う方法が変わる

だけで、買うという行動をやめているわけ

ではありません。

 

今の世の中、モノではほとんど差別化できませんので、

人の力を最大限に活用した店舗運営を

行う必要があります。

 

実店舗で買う理由を作らなければ、

この流れに飲み込まれて消えてなくなるしか

ありません。

 

モノを買うのにもやはりコトが大きく影響

してきます。

 

誰が売るのか、誰から買うのか、が

今後はさらに重要になってきます。

 

特にネットと競合するような小売店の

場合は、今までのやり方はほぼ通用しない

状況です。

 

利便性ではネット販売にかないません。

 

人の力を最大限に生かすことがもっとも

重要な店舗の仕事となり、差別化の要因となります。

 

あなたの店は、お客様に対してどんな人が

どんなサービスを行い、どんな体験を提供していますか?

 

その戦略をしっかりと立てていますか?