ニュースの論点No.37 これからの時代、実店舗だけでいいのか

 

 日本経済新聞は2018110日、「ネッ

ト×リアル外食にも」と題した記事を掲載し

ました。

 

 記事によれば、「築地銀だこのホットラン

ドはネット通販事業に参入し、冷凍たこ焼き

の新工場も設ける。たこ焼きは店舗でしか提

供できなかったが、人件費を抑えて安価で大

量に生産できるようにした」とのこと。

 

 また、「駅や空港の物販店で土産品として

も売り込み、急増する訪日外国人の需要も取

り込む」としています。

 

 記事には「中華 紅虎餃子房を展開する際

コーポレーションも18年春から本格的にネッ

ト通販を始める。自社サイトを立ち上げて、

店舗で提供している担々麺や冷凍ギョーザな

どを販売する」とあり、ここからも外食から

ネット通販への動きを感じ取れます。

 

 一方、「丸亀製麺のトリドールホールディン

グスは都内のタワーマンション1階の住居内

エントランスに生鮮のネット通販の商品を扱

う実店舗を出す。タワーマンションはネット

通販利用者が多く需要が見込めると判断した。」

と、こちらはネット通販から実店舗へと逆の

動きを取っています。

 

 いずれにしても、現在は実店舗だけを経営

するのはリスクも高く、いわゆる「待ち」の

商売では立ち行かなくなってきています。

 

 店舗においては、あらゆる集客手段を取り、

売上の安定を図るとともに、そこから多店化

や通販事業、あるいは別業態の開発、相乗効

果を狙ったM&Aなど、望むと望まないとに

かかわらず積極果敢な動きを取らなければ、

簡単に潰れてしまいます。

 

 家族経営でぼちぼちやっていく…というの

も全く否定はしませんし、それで長年やって

いらっしゃる店舗も多くあることでしょう。

 

 ただ、そういう店舗はある程度の「運」が

味方しています。経営努力は皆さんもちろん

されているとは思いますが、店舗ビジネス、

特に飲食店はその生存率が低く、2年後は50

が潰れ、3年後は70%、10年後は90%がなく

なる運命にあります。

 

 つまりほとんどの店舗がなくなる中で、普通

の経営努力だけで生き残るのは非常に難しく、

生き残るには圧倒的な努力と行動が必要なので

す。

 

 そういった状況の中で家族経営による小規模

の店舗が生き残っていくことは、その経営努力

はもちろん、「運」がなければ続かないことは

明白です。

 

 そういってしまうと身もふたもないのですが、

一面の真実ではあります。とはいいつつも、運

だけでは生き残れるはずもなく、経営努力を

してこそ、その運が生かされることは皆さん

の経験どおりです。

 

 であれば、仕事として店舗を始めてしまっ

た以上、規模の大小は問わず、常に圧倒的な

経営努力が必要なのです。運も重要な要素の

一つですが、運頼みはいけません。

 

 拡大志向でなくとも、毎日当たり前のこと

を実直にやっていく以外に道はないのです。

 

 しかも毎日実直にやっていても、お客様は

離れていきます。環境はどんどん変わってい

きます。自分の店とは関係ないと思った時点

から店の崩壊は始まります。

 

 先述の銀だこや丸亀製麺は大手と言えます

が、どの店も最初は小さな1店舗からスター

トしています。開業当初から圧倒的な経営努

力をしていたからこその現在の姿でしょうし、

今も様々な打ち手を考え実行しています。

 

 多店化で拡大していくこと自体が良いとい

うことではなく、お客様からの支持を得るた

めの経営努力、すなわち失敗を恐れずアイデ

アを生み出し、その実践を徹底していくこと

がいつの時代も求められているのです。

 

 何でもそうですが、止まって現状維持を求め

始めたら、そこからすぐに衰退がはじまります。

そして諦めたら即終了です。これは例えでもな

んでもなく、全てに当てはまる真実です。

 

 店舗経営者の皆さん、変わることを恐れず、

常に前向きで行動していきましょう。

そういう人にしか運はついてこないのです。