ニュースの論点No.40 全面禁煙か。喫煙OKか。

 日本経済新聞は2018131日、「受動

喫煙対策、大幅に後退」と題した記事を掲載

しました。

 

 記事によれば、「既存の小型店は喫煙、分

煙などと表示すれば店内での喫煙を認めた。

望まない受動喫煙を防ぐ狙いだが、幅広い屋

内禁煙を目指した当初案から大幅に後退。」

「吸う権利も認めるべきだとする自民党との

決着を優先した」とのこと。

 

 また「喫煙専用室以外での喫煙を認める飲

食店の店舗面積は当初案は30平方メートル

以下だったが、厚労省は自民党の反発を踏ま

150平方メートル以下を軸に調整」

「都内の約9割の飲食店が150平方メー

トル以下。大手チェーン店を除き多くの飲食

店で喫煙可能となる」と伝えています。

 

 飲食店側は、既存顧客にも喫煙者が多いこ

とから当然賛成する店舗が多く、歓迎ムード

となっているようです。

 

 しかしこの大幅な後退に異を唱える人も少

なくありません。がん患者団体や幼い子供を

持つ母親などは反発を強めています。

 

 厚労省幹部は「厳しい規制だと国会に提出

できない。受動喫煙を防ぐため一歩でも前に

進むことが大事」としていますが、約9割の

店舗は今とそう変わらない状況で営業できま

す。何のための受動喫煙対策なのかよくわか

りませんが、一歩進んだと言えばそうなので

しょう。

 

 様々な利権の絡む法の改正にありがちなこ

の流れは今に始まったわけではなく、特にコ

メントすることもありません。

 

 タバコを吸うことに関しては、年齢制限以

外法律で規制されていることはありませんの

で、吸いたい人は自由に吸って全然かまわな

いと思います。

 

 しかし時代の大きな流れでいえば、今後は

さらに喫煙者にとって肩身が狭い世の中にな

るでしょう。日本においての喫煙率は低下傾

向であり、現在2割程度です。つまり8割の

人はタバコを吸っていないわけですから、喫

煙者の声がどんどん小さくなるのは明白なわ

けです。

 

 店舗ビジネス経営者にとって、この流れを

どう捉え、どう動くかが課題と言えます。

 

 確かに今の顧客様は喫煙者が多いかもしれ

ませんが、数年後はどうなっているのか、考

えなければなりません。

 

 既存顧客だけでやっていくのは数年が限界

です。どんな形態の店舗でも、常に新規客を

開拓していく必要があります。新陳代謝がで

きなければ、そのうち確実に淘汰されます。

 

 非喫煙者でタバコが好きな人は皆無と言っ

ていいでしょう。日本の人口の8割はその非

喫煙者です。そしてその割合は増えてきてい

ます。この事実をどう解釈するのか。

 

 これは価値観の問題でもあり、正解はあり

ません。喫煙者の専門店として逆張りしても

いいでしょうし、今までの顧客を切ってでも

全面禁煙にすることも間違いではありません。

 

 要は自分がどういう店にしたいのか、とい

う根源的な基準をもって対応すべき問題だと

いうことです。

 

 喫煙者の顧客が多いから禁煙にはしない、

いう決断が顧客中心、顧客本位であるとは単

純に言えません。それは単に今の状況に引っ

張られているだけです。

 

 経営者の皆さんは、禁煙、喫煙についての

問題を自分事としてとらえ、考える機会とし

てブレない決断をしていただきたいと思いま

す。

 

 その決断を正解にするのが経営者としての

仕事なのです。