ニュースの論点No.54 テクノロジーはお嫌いですか?

   日本経済新聞は201854日、「ミライのオミセ バーガー1個、ウーバーで」と題した記事を掲載しました。記事によれば、「東京・新宿の繁華街。マクドナルドの店舗にスポーツ自転車に乗った男性がさっそうと現れ、カウンターでハンバーガーを受け取ると、注文客のもとへ走り去っていった。」

 

「この男性、ライドシェア大手、米ウーバーテクノロジーが手掛ける飲食店の宅配サービス ウーバーイーツ の配達員だ。登録した個人が自分の自転車などを使って出前を請け負う」

 

 ウーバーイーツはレストランやカフェなど飲食店と組み、ウーバーイーツに登録した配達員を使って料理や飲み物などをお客様に届けるサービスで、宅配サービスが難しい個人店などでも気軽に参入できる仕組みが特徴です。

 

 自社で宅配システムのすべてをつくりあげることは個人店にはかなり負担となり、人財もそう簡単に集まりません。その点、ウーバーイーツは飲食店のスタッフが直接宅配をすることもなく、その人件費や宅配用自転車、バイクへの投資、宅配用のサイト構築等の初期投資負担はほとんどありません。(もちろんウーバーイーツへの手数料は発生します)

 

 個人店だけではなくマクドナルドでもウーバーイーツを使っています。自社でもマックデリバリーとして宅配サービスを行っていますが、1500円以上の注文に限っています。ウーバーイーツではハンバーガー1個からの注文も可能です。そのかわり、配送料が380円かかります。ウーバーイーツの配送料はマクドナルド以外のどの飲食店でも一律にかかってくる費用となっています。

 

 ウーバーのサービスは、いわゆるシェアリングエコノミー、シェアリングサービスと言われるもので、自社、あるいは自分では人やモノを所有せず、使いたい時に人やモノの空いた時間をうまくマッチングさせ、お互い有効に使う仕組みとなります。

 この考え方は、現在の日本において、特に店舗ビジネスの経営者にとって非常に重要なことだと思います。この未曽有の人手不足を乗り切るには、自社だけの努力では焼け石に水と言った状況です。

 

 ウーバーをお勧めしているわけではありませんが、こういったテクノロジーもうまく活用しながら対応していかないと、小さな会社はなすすべもなくどんどん潰れていくことになります。

 

 経営において、すべて自社の資源で賄うことは、中小零細企業には絶対に無理です。本当に強みが活かせる事業のみを集中して行い、価値を生んでいない部分は外部に委託する(当たり前ですが)。その委託する方法が現在はさまざまなところで「可視化」されています。昔なら探すのに一苦労といった委託先も、今は比較的簡単に探し出すことが可能です。

 

 さらに先述のウーバーのように、これまでは考えられなかったサービスが提供されつつあります。今までは人やノウハウが不足し、あきらめていたことができる様にもなっているのです。ですから、経営者の皆さんは昔ながらの経営手法で無理してやり続ける必要もないし、逆にこれまでのやり方を見直すいい機会だと言えます。

 

 今までと同じやり方では、いずれどの業種も行き詰っていくことでしょう。現在の人手不足はそれに対する警鐘であり、店舗ビジネスにとってはターニングポイントなのです。ここをうまく乗り切れるかどうか。一人当たりの生産性をいかに高めていくか。しっかりと考え、実践していきましょう。くれぐれも自分のアタマだけで考えることがないように…