ニュースの論点No.88 2019年の店舗ビジネス

 

 皆様、明けましておめでとうございます。本年最初の「ニュースの論点」です。本年もよろしくお願いいたします。

 

 さて、年末年始の慌ただしさもあっという間に過ぎ去り、明日から仕事始めという人も多いのではないでしょうか。スタートダッシュは大事ですので、気合を入れて臨みましょう。

 

 今回は2019年も始まったばかりだということで、店舗ビジネスにとってどういう1年になるか、昨年取り上げたニュースからその流れを読み解いていきたいと思います。

 

 まずキーワードとして、消費増税、キャッシュレス、無人店舗、人手不足、後継者難、東京オリンピック(2020年開催)、外国人労働者、外国人観光客、分煙化、予約キャンセル対策などが挙げられます。

 

 店舗経営者として一番気になるのは消費税の税率が10%に引き上げられることでしょう。増税は店舗ビジネスにとって何のプラスにもなりません。もちろん、国の財政状況からすれば、やむを得ない施策だとは十分承知しています。しかし、商売をやっている我々にとってみれば、顧客の消費意欲を減退させ、現場の事務作業が増大するやっかいなものでしかありません。

 

 と愚痴を言っても始まりませんので、影響を最小限に抑えるべく、経営者としてはしっかりと準備をしておかなければなりません。政府は消費増税対策の一環として、ポイント還元を予定しています。そこにキャッシュレス決済を活用し、「2025年までにキャッシュレス決済40%」の実現を後押しする一石二鳥の策と考えているようです。

 

 キャッシュレス決済については、最近、雨後の筍のごとく○○ペイが乱立しています。ペイペイの不正利用問題は記憶に新しいですが、新たな技術、仕組みのため、今後も様々な問題が出てくることは間違いないでしょう。政府は現在、そのペイペイを含む14社をポイント還元の決済事業者として内定しています。今後も増える予定であり、このままいけば現場の混乱を招く恐れがあります。とはいえ、キャッシュレス決済はますます勢いづいていくでしょう。

 

 キャッシュレス決済は無人店舗でも必要な技術です。アマゾンやセブンなど、実験的な店舗から本格的な多店化へと留まることなく推進しています。企業によって展開のスピードは違いますが、この業態も一気に増えていきそうな感じです。無人店舗は人手不足の解決策の一つとしても有効であり、まずはコンビニ的な業態から徐々に広がっていくでしょう。

 

 人手不足は従業員もそうですが、経営者の跡を継ぐ人、つまり後継者が圧倒的に不足していることも非常に大きな懸念となっています。中小企業庁の調査によれば、約127万社が後継者未定と回答しています。従業員、経営者とも、これからは女性、シニアの活躍を期待したいところです。

 

 外国人の方々にも活躍の場は多々あります。外国人観光客も増え続け(2018年は3千万人を超える見込み)、店舗でも当然必要とされており、今でも多くの外国人労働者(約127万人。加えて技能実習生約28万人)が働いています。それでも人手不足は解消しておらず、政府も外国人労働者の受け入れ拡大策として入管法を改正し、5年間で最大34万人を受け入れる試算を提示しています。

 

 東京オリンピックが来年に迫っていることもあり、さらに観光客が増えることはまちがいありません。人手不足に対応することもそうですが、マナーの問題もあります。分煙化予約の無断キャンセル対策など、課題はまだまだ山積しています。

 

 2019年の店舗ビジネスはこれらのトピックが話題の中心となる一方、思いもしないニュースが必ず出てきます。店舗経営者として、少しでも早く情報を手に入れ、新たな価値を生み出す1年としていきましょう。