ニュースの論点No.183 どん底の後は

 「ホテル稼働率、9月は4割」20201026日、日経MJはこう題した記事を掲載しました。記事によれば、「9月の国内ホテル稼働率は前月比8.3ポイント高い39.5%となった」としています。

 

 最悪だった本年5月の稼働率12%からすれば、全国的にコロナの感染拡大が落ち着いてきたことや、GoToトラベルの効果がじわじわ出ていると思われます。とはいえ、未だに4割弱と全く楽観はできません。ちなみに令和元年度の年間平均客室稼働率は宿泊施設全体で62.7%となっています(旅館39.6%、リゾートホテル58.5%、ビジネスホテル75.8%、シティホテル79.5%)。

 

 10月以降はさらに回復傾向になると思われますが、コロナ次第なので何とも言えない状況です。ホテルの稼働率は業態によって様々で、概ね70%が採算ラインだと言われています。とすると、今期のホテル事業者は大半が赤字となり、下手をすれば倒産となる事業者も少なくないと思われます。

 

 昨年までは外国人観光客が増えに増え、令和元年度には3188万人と最多人数を更新していました。ところがコロナ禍により、この数か月は前年比で99%以上の下落となっています。これは激減というより消滅といったほうがよいほどのインパクトです。

 

 GoToトラベルで日本人観光客は多少動くようになりましたが、それにしても焼け石に水といった表現がぴったりの厳しい状況ではあります。宿泊業界だけでなく、関連業界でいえば航空業界も相当なダメージを負っており、ANAは何と5100億の赤字を計上しています。

 

 政府の支援があったとしても劇的な改善には程遠く、ANAだけではなくどの業界のどの企業も最終的には体力勝負の様相を呈しています。この危機に対し、残念ながら特効薬はありません。コロナ収束まで耐えることができる「キャッシュ」を持つことが唯一の対策です。

 

 この点、大企業から中小企業、小規模企業まで、給付金や助成金、補助金などの公的支援や金融機関からの借入を最大限活用し、資金をプールしていることでしょう。ひょっとしたらもう使ってしまっている企業もあるかもしれません。

 

 大半の経営者はコロナの影響を受け、売上も激減し、資金繰りも大変です。弱音の一つも言いたくなります。ですがここが正念場です。一つだけはっきり言えるのは、必ずコロナは収束するということです。徐々にではあるにせよ、形を変えながら必ず経済は修復されていきます。

 

 ですので、経営者の皆さんは絶望してあきらめることなく、身を縮めながらでも危機をやり過ごし、ピンチの後のチャンスに目を向けてください。アフターコロナは危機を乗り越えた多くの経営者に素晴らしい機会を与えてくれるでしょう。

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