
「実物ないのに140万円 仮想空間で履く『一点物』」2021年9月8日、日経MJはこう題した記事を掲載しました。記事によれば、「仮想現実サービスを手掛ける1SECは不思議なスニーカーをネット上で販売した。靴の表面は虹色に変化し、靴底からはなんと煙が出る。中略 バーチャルスニーカーAIR SMOKE1は発売わずか9分後に売れた。」としています。
スニーカー1足の価格は5イーサリアム(仮想通貨。当時約140万円)。仮想通貨に紐づいたNFTと呼ばれるデジタル商品です。ここまで高価格で売れる一因として、NFTへの投機マネーの流入が挙げられています。ビットコイン同様、ブロックチェーンの技術を使い、改ざんが難しく、投資価値のある資産として目をつけられているということでしょう。
価格高騰のもう一つの要因は、バーチャルアイテムを使って実際に仮想空間内で楽しむためです。実はこちらの方が購入のモチベーションとして高いようで、アンケートでも投機目的を大きく上回り、4割近くがゲームなどのサービスを楽しむため購入する、と回答しています。
日本でもバーチャルファッションは徐々に盛り上がりつつありますが、北米ではすでにバーチャルファッションブランドRTFKTが今年2月、販売開始7分で310万ドルの売り上げを記録しています。
ハイブランドもバーチャルファッションに参入し始めています。すでにグッチは仮想空間で使用できるバーチャルスニーカーを販売。実在のスニーカーと同じく、アプリにて購入することができます(バーチャルスニーカーは1400円前後)。
バーチャルファッションを提供するプラットフォームとして業界最大級と言われるのが「バーチャルマーケット」です。企業、一般問わず出店可能で、3Dアバターや3Dモデルなどを使って自由に試着や購入ができます。2020年12月に開催されたバーチャルマーケット5では、74社、1100サークルの出展があり、114万人以上が来場したとのこと。
また、バーチャルマーケットが運営するVKET STOREでは、デジタルデータの販売に特化しており、仮想空間で使う3アバターや3Dモデルの販売や購入ができ、関連アイテムが豊富に揃っています。
関連サイトを色々と見て回りましたが、もうリアルだかバーチャルだかわからなくなります。どうやら想像以上にバーチャルの世界は現実世界に侵食しつつあるようです。
私が関わっている店舗ビジネスでは、「モノ消費からコト消費へ」などと言われて久しいですが、モノとコトを融合したような「バーチャル消費」に関しては、技術の進展が続いている中、今後まだまだ伸びてくると思われます。ひょっとしたら、現実世界よりも市場は大きくなるかもしれませんね。

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