ニュースの論点No.236 このデータをどう見るか

 「2021年ヒット商品番付 リアル店舗の大関はペット関連、オンラインの大関は映画・動画 果たして横綱は… 」20211029日、三井住友カードは保有するキャッシュレスデータを分析し、「キャッシュレスデータで見る、2021年ヒット消費番付」として発表しました。キャッシュレスデータからとはいえ、もうヒット商品番付とは…。1年はあっという間です。

 

 さて、リアル店舗から番付を見ていくと、小結:飲食店テイクアウト、関脇:コンビニ食品、大関:ペット関連、横綱:生鮮食品でした。一方のオンラインは小結:アプリ課金、関脇:ホビー・娯楽品、大関:映画・動画、横綱:生鮮食品という結果になっています。

 

 キャッシュレスデータからの番付ですので多少の偏りはあると思われますが、結果を見るとコロナ禍の影響をもろに受けている印象です。いわゆる巣ごもり需要がけん引しているのは間違いなく、リアル、オンラインいずれも横綱が生鮮食品となっているのはそれを如実に示していると思います。

 

 この番付自体には、「まあ、そうだろうな…」と特に意外性を感じない方が多いでしょう。実はこの発表では、番付に加えて都道府県別の消費傾向も紹介されています。それによれば、東京、神奈川など「関東はオンライン消費傾向」、大阪、兵庫など「関西はリアル消費傾向」とその違いが鮮明に表れているのです。

 

 関東と関西でなぜこのような差が生まれているのかは不明です。複合的な、何らかの理由があるのでしょう。しかしここで重要なのは、理由はどうあれ、統計的に表れた結果を見てどう判断し、行動するかだと私は思います。

 

 単純に関東ではオンラインで、関西ではリアルで出店しよう!ということではなく、商売の仕方として、どうバランスをとっていくのか、その判断材料に使うべきだと考えます。関東ではあえて少数のリアル店舗のみで付加価値をつけたり、関西ではリアル店舗では体験できないオンラインサービスを構築したり‥。前提となるデータがあれば、戦略策定の取っ掛かりとなり、上手くいかない場合も立ち戻って考える土台となります。

 

 ある信頼できる重要なデータを示された時、それをどう見るか、どこまで深堀するか、経営判断にどう使うか。経営者にとっては重大局面だと思います。自分だけでの思考は、私も含めどこか偏りがあります。先入観や確証バイアス(私見強化の情報のみ収集し、さらに強化する)が働き、誤った判断を下す可能性は相当高くなります。

 

 自分で考え判断することは経営者にとって最も重要な力です。とはいえ、そこには先述のような落とし穴があることも頭に入れておく必要があります。信頼できるデータとともに信頼できる経営パートナーを持つことで、その落とし穴を回避できる可能性は飛躍的に高まります。

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