
「ハイボール50円、生ビール90円!“コロナ解禁”で加熱する居酒屋『激安戦争』の内情」2022年5月23日、集英社オンラインはこう題した記事を掲載しました。記事によれば「~東京都内の繁華街では、ハイボールやレモンサワー、生ビールが1杯100円以下で飲める店が続出!~」としています。
特に激安傾向が強いのが新宿歌舞伎町で、レモンサワーやハイボールをいつでも1杯50円で出している店もあるとのこと。まあ、レモンサワーやハイボールは安い焼酎やウイスキーを使えば、原価的には20~30円とかなり安くなりますので、少なくとも売った時点で赤字にはならないのですが…。
記事では、激安戦争になっている理由の一つとして、コロナ禍で失われた「店で飲む文化」を取り戻すためとあります。コロナ禍で「家で飲む」ことが普通になった今、外食や店で飲む習慣を取り戻すきっかけとして、激安なドリンクを提供しているということでしょう。
ただ、さすがに安すぎる気がします。いずれ元に戻すのかもしれませんが、タイミングを間違うと経営状態はさらに悪化する可能性があります。お客には嬉しい価格とはいえ、他のメニューで利益をカバーできるのかどうか…
もちろん、経営者は収益状況も考えてやっているのでしょう。しかしながら、この価格に慣れたお客が今後の値上げに対してどうリアクションするのか。いくら飲む習慣が戻ったからと言って、値上げされたらもっと安い店に流れるのではないか。激安戦略は諸刃の剣となりそうです。
激安戦略は周囲の店にも影響を及ぼします。普通の価格でも高く感じるため、値下げ圧力がかかってしまうのです。個人的な意見としては、激安戦略は可能な限り避けた方がいいと思っています。激安戦略は市場を荒らすだけ荒らして、その後には何も残らない…となりがちです。労力の割に儲からず、まさに貧乏暇なしの状態となります。
特に小規模な店舗が激安戦略を取っても、何もいいことはありません。規模が大きければある程度の効果が見込める可能性はありますが、それでもリスクが大きいでしょう。
経営者の皆さん、戦略のない安易な値下げはやめましょう。また、小規模な店舗が激安戦略を取るのもやめましょう。まず、いいことはありません。飲食店をはじめ、リアル店舗ビジネスでは「高付加価値」をつけなければ生き残れないのは明白です。安さを求めるお客は、安さでしか選ばないのです。
あなたが目標とするのは、安さで選ばれる店ですか。それともモノやサービスの品質を大事にする店ですか。いずれにしても、経営者のあり方は今来ている客層を見れば一目瞭然となります。会社の現状は経営者の鏡であることを自覚しましょう。

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