コラムNo.304 お客様に悪いから

 誤解を生む言い方かもしれませんが、自らが持つ「強み」を「お金」に変えない経営者が多いと感じています。強み自体に気づいていない方も多いのですが、強みと認識していてもその価値に見合った価格をつけたがらない、そんな方も少なくありません。

 

 例えば、長年の経験で培った特殊なトレーニングプログラムを相場より安く提供する。苦労して獲得したデザインスキルをサービスで無料提供する。ようやく開発した希少な商品を利益が出ないほどの低価格で販売する…。

 

 上記のような例は枚挙に暇がありません。これらに共通するのは、「お客様に悪いから」という「遠慮」なのか「謙虚さ」なのか「自信のなさ」なのかよくわからない、つまりは経営者の消極的な考え方です。

 

 「そんなことはない!」と怒られる方がいらっしゃるかもしれません。しかしながら、経営者の方々のお話を聞き、実際の業務などを確認すると、大変厳しい言い方になりますが「お客様に悪いから」を大義名分(逃げ口上)として、するべき努力をしていない場合が大半です。

 

 要は自分が悪者になりたくない。値上げ(高い値付け)をすると悪者と思われる。しかも高くすることで売れなくなる…。こんな後ろ向きな考え方が定着してしまっているのです。

 

 もちろん、法外に高い価格で提供するのは論外です。ただその場合は早かれ遅かれ市場に淘汰されます。そんな無用な心配よりも、価値に見合った価格で提供し、利益を出してステークホルダー、ひいては社会貢献することが経営者としての最も重要な役割の一つです。

 

 ここで、必要なことなのであえて強めの言い方をしますが、経営者の「弱腰」は顧客に、取引先に見透かされます。自信が感じられない、覚悟がないような態度は意識、無意識に関わらず相手に伝わるのです。

 

 長年の経験で培ったスキルやノウハウ、そして磨かれたセンスはあなたにしかない強みです。仮に長年の経験はなくとも、独立起業するくらいの想いがあるのならば、自信を持って臨みましょう。お客様は価値と共にその「自信」を信用してあなたから商品やサービスを購入します。

 

 あなたの商品・サービスの価値は何でしょうか?それを相手に伝わる言葉にしていますか? 客観的でわかりやすい言葉にすると、確実に自信が生まれます。相手の満足度も間違いなく上がります。「言わなくてもわかってくれる」は単なる甘えなのです。

 

 経営者の皆さん、相手に「伝わる」ように価値を言語化しましょう。お客様の大半は何が価値なのかわかっていません。あなたが言葉にしなければ、誰もその存在に気がつかないのです。その価値が伝われば、安いものと比べられず、必ずその価格で納得してくれます。

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