
「『会費ナシ!』コストコ再販店が日本人ウケするわけ」2023年10月7日、東洋経済オンラインはこう題した記事を掲載しました。記事によれば、「会員制量販店『コストコ』の商品を専門に扱う再販店『E-COST』が出店攻勢を強めている」としています。
ご存じの通り、コストコで買い物をするには4000円強の年会費を払って会員になる必要があります。商品の量や大きさ、安さは最大の魅力ですが、一方で多すぎる、大きすぎるという声も少なくありません。立地的にも車が必要な郊外が多く、誰でも気軽に行けるわけではありません。
この点、再販店では会費が不要、さらに商品を小分けにして販売しています。立地もコストコがカバーできないエリアや都心部に出店。まさに「痒い所に手が届く」ような、潜在ニーズを満たす戦略で支持を増やしています。
再販店は冒頭の店舗を運営する会社以外にも、同様の業態で50店舗程展開され、それぞれが店舗を増やしています。いずれの店舗でも、商品価格はコストコの価格に1~4割乗せて販売されています。
コストコは1973年カリフォルニア州サンディエゴで「プライスクラブ」という倉庫店を開業したのが始まりです。その後1983年には「コストコ」最初の店舗がワシントン州シアトルにオープンしました。現在世界で861店舗、日本では33店舗が展開されています。
会員数は1億2470万人、売上高は2227億ドル(日本円で30兆円以上)と相当な規模です。客単価は単純に計算すると日本円で23万円程になります。
ちなみにコストコはその名にホールセール(卸売)がついているとおり、ビジネス会員であればコストコで仕入れた商品を転売することに問題はありません。今回の再販店も違法性はなく、まっとうな商売として展開されています。
コストコでは基本的に業務用として開発された商品を一般客(会員)に直接販売する形です。日本にも「業務用スーパー」という業態がありますね。業務用だからこそ大容量、低単価が実現できるというわけです(品質はさておき)。
ただ、その量や大きさは一人暮らしや高齢者世帯にはちょっとハードルが高くなります。そこで新たな商売である再販店(要は小売店)が生まれたのです。
一方で、再販店はコストコの知名度を利用した商売とも言え、それがなければ単に安いものが大量に並ぶ雑多な店と取られかねません。まあ、コストコの規模から考えれば、数年、数十年は大丈夫なのかもしれませんが…。
いずれにしても、この手の商売はどこかで飽和点が訪れます。それまでにどう自社の独自性を高めておくのか。また、顧客に対してどう新たなサービスを創り上げていくのか。常に先を見て商売を進化させる必要があります。
商売において、「人のフンドシ」や「モノマネ」は最初こそ活用すべきですが、いつまでも同じだとすぐに見限られます。少しずつでも、自社の真の強みを生かした「オリジナル」を加えていくことが継続のカギになります。

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