
「ケーキ屋でどっちのサイズが人気か販売実験→売れゆきが2倍以上に、物価高への対抗策が話題呼ぶ」2024年7月9日、HUFFPOSTはこう題した記事を掲載しました。
記事によれば、「どっちが人気か実験中!と書かれたPOPの左右には、ショートケーキとチョコレートケーキの2種類が、それぞれ6カットサイズと8カットサイズで並んでいます」「いつも販売している6カットサイズは470円、それより少し小さい8カットサイズは380円」とのこと。
上記の状況で、通常より来店の多い父の日にテストをしたそうです。さて、皆さんはどちらのサイズが人気だったと思いますか? 自分だったらどちらを買うでしょうか?
結果は「6カットが圧勝」だったそうです。ショートケーキの方は売上が2倍以上になったとのこと。物価高が続く中では8カットサイズが売れそうな気もしますが、意外にも大きく高い方が売れた結果となりました。
このテストには様々な変数が存在しますので、結果を安易に一般化することはできませんが、多くの示唆が含まれていると思います。
まず、価格を少しでも安くするために「小さく」するのはあまりいい打ち手ではない可能性があります。いわゆる「ステルス値上げ」のように同じ価格でしれっと分量を減らすのも、企業努力の側面もあるかもしれませんが、多くの場合顧客の支持は得られません。
単に「安ければいい」というのも実は危険な考え方です。「顧客は常に安いものを求めている」のは一面の真実ですが、一方で“いいもの”には、あるいは“特別な日”には惜しみなくお金を使うというのも人間の本質です。
今回は舞台がケーキ屋だったこともあり、「より安く」というよりも「せっかくなので奮発して…」という考えが強くなる傾向があったのかもしれません。
あとは「どっちが人気か実験中!」というPOPを貼ってイベント感を演出している点も見逃せません。これによって、何も言わずリアルな実験をするのとは違った、何だか面白そうなイベントになりました。
要するにお客さんのモチベーションアップ、購買意欲の増加につながったのです。黙って2サイズのケーキを並べているだけでは、おそらくここまでの結果にはならなかったでしょう。
さて、今回は6カットが人気だったそうですが、決して8カットがダメなわけではありません。時と場合によっては8カットの方が売れることもあります。この点、凝り固まった考えでいると、商売がうまくいかなくなってしまうので注意が必要です。
経営者の皆さん。「こうであるべき」より「こうしたらどうか」という柔軟な考えの持ち、日々改善を繰り返していきましょう。

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