
「Z世代の約半分が持ち物を資産と想定。『売る前提で買う』Z世代の心理」2023年8月14日、GetNaviwebはこう題した記事を掲載しました。記事によれば、Z世代(18~24歳)の「約2人に1人が、自分の持ち物を売ることを前提に買い物を行っている」としています。
これはメルカリ総合研究所が2023年7月に行った調査(18~69歳の男女1030名を対象)データを基に書かれた記事で、本調査ではミレニアル世代(28~43歳)、バブル世代(54~58歳)と定義しており、各世代の傾向も公表されています(人口が多いはずの44~53歳氷河期世代はどこに…)。
「新品を購入する時にリセールバリューを考える」割合は、Z世代で59.1%、ミレニアル世代で56.4%、バブル世代で52.0%とのこと。確かにZ世代の割合は高くなっていますが、いずれの世代でもそんなに差はなく、売る前提で購入している人は全世代で増えていると考えられます。
所有物を売る前提の「資産」として購入するのは、土地建物や自動車などでは当たり前にあった価値観です。それが近年では技術の進展により、単品少額でも消費者同士で簡単に売り買いができる仕組みができ、いわゆる「日用品」でその傾向が表れ始めているのです。
Z世代が資産としてみる傾向が強いものは「暗号資産」「アクセサリー」「靴・スニーカー」とのことで、長く所有せず、売却益で次の欲しいものを購入するという価値観の変容が見て取れます。ちなみにフリマアプリの大手メルカリでは、ないものはないくらい相当な出品数があります。累計出品数は約10年でなんと30億品!
人々の価値観の変容が市場の仕組みを変えたのか、それともその逆か、あるいは同時並行的に進んだのか。答えは定かではありませんが、「所有すること自体」の価値が相対的に下がっているのは間違いなさそうです。
自分が欲しい時、使いたい時にだけ所有し、その時期が終わればすぐに売却。一見あっさりとした消費行動ですが、合理的と言えば合理的で、商品の扱いも丁寧になり、プラスになることも多そうです。「サブスク」も一部では定着していますので、今後はますます「モノを持たない」「流動性の高い」価値観が広がっていくでしょう。
作り手側はその変化を見極めたうえで商品・サービスを開発し、提供していかなければなりません。転売される価値がなければ、新品として売れないのです。この点、最初の購入客の「その先」を見越した商品づくりはSDGsにもつながります。
ビジネスの根本原則は長期利益の実現です。つまり持続可能なビジネスモデルでなければ成功には覚束ない。そう考えると、同じものが様々な所有者の元で使われるのは結構いい感じの世の中なのかもしれません。
さて、経営者の皆さん。あなたの会社の商品・サービスにリセールバリューはあるでしょうか。一時の流行ではなく、長期的な支持が得られる価値をつくりあげていきましょう。

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