コラムNo.671 至高の顧客体験

 今後、飲食・小売・サービス業を営むリアル店舗はどうなっていくのか。皆さんご存じのように、技術の進展であらゆるサービスがネット化、機械化、無人化しています。要するに「人が介在しない」ビジネスモデルになりつつある。このままいけばリアル店舗の存在意義はなくなっていくのではないか。

 

 単調で退屈な作業は機械に代替され、お客自らがセルフで必要な作業を行う。店舗での注文はタブレット端末。会計はセルフ。買い物はわざわざ外出せずともネットで完結する。買い物傾向から自分に合った商品がAIから提案される。

 

 この先はますます技術が進展していき、人が介在する余地がなくなっていくのは間違いないでしょう。

 

 では、私たちはどうすればいいのか。

 

 結論から言えば、これからのリアル店舗に求められるのは「至高の顧客体験」です。つまりそこに行かなければ体験することができない、「五感への訴求」「人と人の対面コミュニケーション」「思いがけない出会い」を提供することが繁盛するリアル店舗の要件です。逆にこれらがなければ繁盛どころか退場を迫られる可能性が高い。

 

 皆さんのお店ではどうでしょうか。「至高の顧客体験」が提供できていますか。そしてそれらを“明確に”言語化できていますか?

 

 「五感への訴求」ではどうか。視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚をいい意味で刺激できているのか。そこにしかない、ユニークな体験が提供できているか。

 

 「人と人の対面コミュニケーション」はどうか。顧客満足度を高める、ストレスレスなコミュニケーション空間が提供できているのか。スタッフと顧客、顧客同士の価値あるやり取りが生まれているか。

 

 「思いがけない出会い」はどうか。いつもの安定的で優れたサービスに加え、その日その時でしか出会えない、予想外の思わぬ幸運が演出できる環境がつくられているか。人やモノ、サービスを問わない、感動的な出会いがあるか。

 

 これらの総合的な価値提供で「至高の顧客体験」は生まれます。顧客側から見れば、その体験で「感動」できたかどうか。私たちが焦点を当てるべきはここだけです。特に経営資源に限りのある中小企業では、「誰に何をどのように提供するのか」絞りに絞って尖らせる必要があります。

 

 そして究極的には、顧客のニーズに合わせた個別のモノ・サービスをカスタマイズして提供する。つまり「効率化」とはまったく逆の発想。これができればファンとして長く付き合ってくれます。

 

 さて、経営者の皆さん。あなたの会社ではどんなモノ・サービスを、誰に対して、どのように提供していきますか。それは「至高の顧客体験」を生み出し、顧客を感動させることができるでしょうか。経営者として、自ら将来をつくりあげていきましょう。

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