コラムNo.693 顧客は差別化しよう

 私事ですが、先日、“Get Wild”でお馴染みのTM NETWORKのコンサートに行ってきました。TMは私が中学時代によく聞いていた3人組のユニットで、何と今年で結成40周年を迎えたとのこと。メンバーは6566歳となかなかの年齢にもかかわらず、TMらしいパフォーマンスを見せてくれました。

 

 さて、私はここ数年、趣味と実益を兼ねて色々なアーティストのライブに足を運んでいます。自分が楽しむのはもちろん、ライブの演出やお客の年齢層、反応、グッズの品ぞろえなど、仕事柄「運営の裏側」が気になるので意識的、無意識的に見て、考えを巡らせてしまいます。

 

 当然、アーティストによって客層は違い、演出も違えばライブが行われる時間の長さも会場の規模も違う。大小さまざまな「気づき」がありますが、その中でも一番感じるのは、「継続することの大切さ」です。

 

 1回や2回、あるいは1年や2年であれば続けるのはそこまで難しくありません。3年以上、10年、20年となると難度は極端に上がっていきます。

 

 会社経営においても、10年生存率は1割満たないと言います。この点、難しいのは自分が続けたいと思っていても、会社もアーティストも「顧客」ありきの商売です。必要とされなくなれば、どんどん客足は途絶えていきます。誰も利用してくれなければ、辞めざるを得ないのです。

 

 つまるところ、長年支持してくれる「得意客」をどれだけ持つことができるのか。新規獲得ばかりに力を入れている会社(アーティスト)は、まず長続きしないでしょう。そんな会社には、ひょっとしたら「釣った魚にエサはやらない」ようなやり方が蔓延しているのかもしれません。

 

 長く継続するためには、自ら提供する商品・サービスを磨き続けるのはもちろん、「顧客の差別化」は避けて通れない道です。そもそも、すべての顧客を平等に扱うのは無理です。そんなことをしていたら、時間や労力、お金がいくらあっても足りません。

 

 誤解を恐れずに言えば、何度も利用してくれる「得意客」と、サービス期間にしか利用しない「チェリーピッカー」を平等に扱う必要はありません。もちろん、いずれのお客にも通常の応対はするとして、得意客に対する「特別サービス」は絶対的に用意するべきです。

 

 アーティストであれば、ファンクラブ会員には特別なチケットを用意したり、あるいはファンクラブだけのイベントに参加できるような特典です。

 

 お互いの結びつきを強め、揺るぎない信頼関係を持続する。顧客の差別化は一見冷たいようにも見えますが、28の法則もある通り、多くの会社やアーティストを支えているのは2割の得意客(ファン)です。

 

 あえて差別化をすることで全体の利益は増し、結果、あまり利用しない人でも恩恵が受けられます。そうなると会社の「継続可能性」は当然高まります。

 

 経営者の皆さん。ぜひ「顧客の差別化」を実践しましょう。悪平等は何も生み出しません。会社の目的は「長期利益を実現する」ことです。地道な積み重ねがお客との信頼関係をつくり、長く利益を生み出す基盤となります。

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