コラムNo.799 集客はコンセプトがすべて

先日、創業間もない飲食店経営者からご相談をお受けしました。思うように売上が上がらない状況で、資金繰りもかなり厳しいとのこと。

 

当店の立地は駅から23キロで古い住宅街の中にあります。歴史的な建造物が多い中、当店も文化財に登録されている建物を改装して営業され、なかなかの存在感があります。

 

店内は飲食スペースもあり、テイクアウトのお弁当やドリンクも用意されています。現在はお弁当の売上がメインの収入ですが、固定費を賄えるほどの利益は出ていません。

 

相談者としては、少しでも収入の足しにしたいと、曜日を限定した「転貸」を検討されていました。要するに他業種への場所貸しです。

 

現地で相談者のお話を聴きながら、現状を整理しつつ、転貸を含めたさまざまな案を話し合っていきます。

 

話を進めていくと、店舗経営でもっとも重要なことが抜け落ちていました。店舗の「コンセプト」が明確になっていないのです。

 

「コンセプト」とは、辞書の数だけ意味がありますが、私は「世界観」と捉えています。お客様がその店に行ったらどんな体験ができるのか。その大本になる考え方です。

 

それがなければ、自店の商品やサービスは適当でバラバラなものになり、転貸するにしても基準が明確でないため一貫性のないカオスな空間になります。

 

するとどうなるか。お客様がその店に行く「目的」がなくなります。よくわからない店に時間を使って行く人はいません。しかも立地は良いとは言えない場所です。たまたま通りすがることもない。

 

立地が悪いからこそ、お客様を強く引き寄せる「コンセプト」が必要です。現在の店内もせっかくの歴史的な建物の良さを生かせてはおらず、ミスマッチな空間になっていました。

 

このことをお伝えし、まずはこの店がどんなお客様に向けて、どんな商品やサービスを提供するのか、その基となる「コンセプト(世界観)」を明確にするようアドバイスしました。

 

コンセプトがはっきりすれば、転貸する際もブレずに出店者を選定することができます。というより、お客様が「何の店」なのか認知しやすくなり、売上も増えることで転貸する必要がなくなる可能性が高くなります。

 

「何でも屋」はお客様に「何もない」と判断されます。自店の「コンセプト」をはっきりと打ち出さなければお客様が店に行く目的ができません。つまり集客できない。集客できない場所に転貸で出店する人もいない。

 

経営者の皆さん。あなたの会社のコンセプトは何でしょうか。それはお客様があなたの商品やサービスを利用する「目的」に他なりません。ぜひ明確にして常に発信しましょう。

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