
「アプリで街中が社食に」2019年6月28日、日経MJはこう題した記事を掲載しました。記事によれば、「今、街のレストランを社員食堂のように使えるサービスが広がっている。勤め先が代金を一部補助する社食アプリに、地域の飲食店によるシェア社食も登場。」としています。
仕組みとしては、アプリを導入している会社の社員が提携する飲食店にて食事後、専用アプリに名前や食事の目的などを入力し、店舗にQRコードを読み取ってもらい、金額を打ち込むことで決済完了。後日会社より飲食店に代金が支払われる流れになっています。
これは会社側にしても、社員側にしても大変よい仕組みだと思います。会社からすれば、社食を用意するのは資金面はもとより運営面でもハードルが高く、しかも全員が使うとは限らず、福利厚生としてはその効果が見えない部分が多いのではないでしょうか。
その点、本記事の仕組みでは企業側は投資をすることなく既存の飲食店が社食代わりになり、しかも使用した目的やメンバーなども把握でき、社内の人間関係が可視化されることで業務上の様々な調整がしやすくなるのは間違いないでしょう。
社員側も社食がなくても食費の補助が受けられ、他の社員ともコミュニケーションがとりやすくなります。また、飲食店も数種類から選べることでマンネリを防ぎ、バランスの良い食事を摂ることも可能となります。
会社からすれば、食費の補助をはじめ、社員に対しては色々な補助をしたいと思っているところが大半だと思います。それがなかなかできないのは、食事に行ったとしてどこで誰と何を話したのか、それが会社の役に立っているのか、という「見えない部分」がネックになっているからです。
最近ではこの不透明な部分が、ITの進展により完ぺきではないにしても見えつつあり、これまでは不可能、あるいはしたくても二の足を踏んでいたことが可能になってきています。
半面、利便性を突き詰めていけば、それに対して個人情報などの対価が必然的に大きくなります。これらはトレードオフの関係とはいえ、嫌な人は嫌でしょう。しかしお互いが納得しているのであれば、間違いなく利便性は向上し、金銭的に助かる人も多いのではないでしょうか。
経営者がすべきは、世の中の動きを敏感に感じ取り、将来を作っていくことです。単に新しいものを取り入れることが仕事ではないにしろ、将来をつくることに新陳代謝は必要不可欠です。
本記事のような流れを、「取り入れているのは若い人達だけでしょう」「うちは田舎だから関係がない」などといって体よく避けてしまわないようにするのが肝心です。肉体的にも精神的にも、好奇心が一番の栄養になります。

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