
「企業・個人へ支援厚く 新型コロナ政府対策」2020年3月11日、日本経済新聞はこう題した記事を掲載しました。記事によれば「4300億円超を支出し、中小企業の資金繰り支援などのために1.6兆円の金融支援をする」としています。
中小企業、小規模事業者に関する資金繰り支援を具体的に見てみると、
◯雇用調整助成金の特例措置の拡大
新型コロナウイルス感染症の影響により、人や物の動きが停滞し、事業活動を縮小せざるを得ない事業者が生じています。その場合でも雇用が維持され、国民生活の安定が保たれるよう、雇用調整助成金の特例措置を大幅に拡大します。
特例措置の対象を全事業主に拡大、対象の明確化(一斉休業等)、1月遡及適用
特別な地域における助成率の上乗せ(中小2/3→4/5、大企業1/2→2/3)等
◯強力な資金繰り対策
各種イベントの自粛による影響を含め、地域経済にもたらされる影響を乗り越え、事態の終息の後、再度事業を成長の軌道に乗せていくため、中小・小規模事業者を中心に、日本政策金融公庫等による総額1.6 兆円規模の金融措置を講じます。
・「新型コロナウイルス感染症特別貸付制度」を創設(5,000億円規模)し、金利引下げ、さらに中小・小規模事業者等に実質的に無利子・無担保の資金繰り支援
・信用保証協会によるセーフティネット4号(100%)・5号(80%)、危機関連保証(100%)
日本政策投資銀行(DBJ)及び商工中金による危機対応業務等を実施し、資金繰りや国内サプライチェーン再編支援(2,040億円規模)
・民間金融機関における新規融資の積極的実施、既往債務の条件変更等を要請
(以上、首相官邸HPより抜粋 2020年3月11日現在)
上記のほか、学校の臨時休業に伴う支援も拡充されています。
https://www.kantei.go.jp/jp/pages/coronavirus_2nd_emergency_response_summary.html
新型コロナによる影響を受けていない事業者の方が少ないでしょうから、これらの施策を上手につかい、この一時的な危機を乗り越えるべく積極的に動いていきましょう。
一方で、この手厚い支援が企業の単なる「延命」になることも考えられます。本来であれば市場による淘汰の結果、無くなるはずだった企業が生き残ってしまうのです。「何であれ、生き残ることはいいことじゃないか!」という声が聞こえてきそうですが、不自然な延命は誰にとってもいいことはありません。
ムダに期間を延ばすことで、傷口はさらに広がっていきます。延命期間中にお金も労力もかかり、ダメージは相当増えてしまうのです。冷たい意見だと言われるかもしれませんが、市場による淘汰、新陳代謝は必要です。これは企業に関わらず、世の中すべてにおいて適用される原則です。日本だけでなく世界中で危機を迎えている今、経営者としての真価が問われています。

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