「パジャマスーツ 売り場拡大 AOKI 自宅用仕事着に活路」20201年2月1日、日経MJはこう題した記事を掲載しました。記事によれば、「紳士服のAOKIは在宅勤務時などに快適に着用できる仕事着の販売を強化する」としています。
パジャマスーツと言うネーミングで昨年11月に発売開始していたそうで、今春までに店舗面積に1割をパジャマスーツ売り場に拡大するとのこと。パジャマスーツはニットやジャージー生地を使用し、黒や紺などベーシックな色を展開。価格は5000円前後となっています。
はるやまホールディングス、青山商事など、他社も同様に在宅勤務向け商品の販売に力を入れています。もともとスーツ自体の需要が減少していた中、コロナ禍がさらに追い打ちをかけてビジネスウェア、フォーマルウェアが売れなくなってきているのです。
紳士服各社は商品構成もさることながら、業態転換にも力を入れていました。ネットカフェやカラオケ、100円ショップや焼き肉店、フィットネスジムなど、紳士服店舗を撤退したロードサイド型店舗を改装し、生き残りをかけ思い切った変革を行っている最中でした。
それでも業績悪化に歯止めはかからず、大手3社の20年9月期中間連結決算は前期からさらに赤字額を膨らませています。閉店や希望退職者を募ることで、コストの削減も並行しながら、事業の抜本的な見直しを迫られている状況と言えます。
さて、パジャマスーツですが、私はこのニュースを見るまで知りませんでした。ネーミングセンスが少し気になるものの、苦境の中、どうにかして活路を見出すための施策として、評価できると思います(上から目線ですみません)。
評価はできる半面、パジャマスーツの今後の売れ行きには疑問符がつきます。そもそもスーツ離れでニットやジャージー素材を使ったジャケット、パンツは市場に出回っていました。百貨店、セレクトショップ、郊外店等どこでも取り扱っており、こういった既存商品とどこまで戦えるのか不明です。
また、私もZoom等でビデオ会議を頻繁に行っていますが、結構な割合で皆さん普段着です。Tシャツやポロシャツ、カーディガンにパーカーと、ジャケット着用をしている人の方が少ない印象があります。つまり、今のところビデオ会議には特にドレスコードがなく、清潔感があれば仕事中でも普段着で何も問題ないということでしょう。
もちろん、ジャケット着用の場面がなくなるとは思いませんが、大抵の場合において、皆さんカジュアルな装いで、しかも誰がどんな格好か気にしていない様子です(実際は気にしているかもしれませんが)。
ということで、このパジャマスーツ、私としては先行きがなかなか厳しいのではないかな…と予想しています。ただ、色々な取り組みに挑戦する中でヒット商品は生まれます。厳しいからと言って、指を咥えて見ているだけでは何も始まりません。会社経営において、この挑戦する姿勢は大事にしていきたいものです。

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