
「マスク飲食、県民が店舗を『覆面調査』神奈川県」2021年5月24日、日本経済新聞はこう題した記事を掲載しました。記事によれば「神奈川県は24日、飲食店内での会話の際にマスクを着用する「マスク飲食」について、県民が店舗側の取り組みを「覆面調査」で評価するモニター制度を始めると発表した。」としています。
モニターには県より1回1店舗あたり2500円の謝礼を支払われるそうで、飲食費や交通費は自己負担となります。募集定員は200人程度、一人3回程度の調査を想定しているとのこと。神奈川県は「マスク飲食実施店認証制度」を導入しており、認証後の店舗を調査するために県民モニターを募集しています。
マスク飲食実施店認証制度↓
https://www.pref.kanagawa.jp/documents/74774/chirashi210512.pdf
さて、この制度。皆さんはどう感じられるでしょうか。マスク飲食の効果はさておき、覆面調査に関してはなかなかの気持ち悪さを感じてしまいます。言い方はアレですが、県が税金を使って「マスク警察」を雇い、息苦しい監視社会を率先して作っているような印象を持ちます。もちろん、ルールを守らない店舗に対してはしっかりと指導をするべきだと思います。しかしながら、はなから店舗を信用していないようなやり方には疑問を持たざるを得ません。
覆面調査をする前に、やるべきことは山積しているのではないでしょうか。ただでさえ厳しい飲食店経営に、輪をかけて厳しいルールを科すのは「溺れた犬を棒で叩く」ようなイメージを持ってしまいます。
しかも、この認証制度は時短要請を解除してもらえるわけでもなく、協力金の受給にも関係がありません。メリットとしては県による表彰と広報、マスクの提供で、これだけでは認証取得へのモチベーションアップにはつながらないと思われます。
まあ、文句ばかり言っても仕方がないので、私が首長だったらどうするかを考えてみました。まず、認証制度をやるという前提に立てば、認証を受けた店舗に対して次のようなメリットを提示するでしょう(認証はレベルをつくって段階的に厳しくします)。
- 協力金の優先的給付および給付額増
- 時短要請の解除か緩和
- アルコール類の提供解除か緩和
- 補助金等申請時の加点
- 税制優遇措置
- 覆面調査はしない
と、こんなところでしょうか。要は今の施策の逆を行く感じです。大したメリットもないのに厳しく縛りつけるやり方には全く効果はないと思われます。ルールを守らない店舗は覆面調査がなくても、いずれタレコミや、あるいはお客様が集まらなくなります。つまり自然淘汰されるのです。お金を払ってモニターを使うなど百害あって一利なしでしょう。首長の皆様には、もっと店舗経営者を信用して欲しいと強く思います。

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