
「たった3年で350店以上に大増殖…ギョーザの無人販売が異次元の速度で出店できるワケ」2022年2月24日、PRESIDENT Onlineはこう題した記事を掲載しました。
記事で紹介されているのは、2018年9月に第1号店をオープンした「餃子の雪松」です。餃子の雪松はぎょうざを無人販売(店員なし、料金箱だけでレジ無し、商品は36個入り冷凍ぎょうざのみ1000円)にて展開しています。
店舗には餃子が陳列されている冷凍庫、たれを入れる冷蔵庫が主だった設備で、あとは1000円を入れる料金箱、保冷パック、利用方法を流すディスプレイが設置されています。相当簡素なつくりで、まさに田舎にある無人販売のような面持ちです。
餃子の雪松だけで350店舗。しかもそれ以外にも全国各地でぎょうざの無人販売店が増えています。ほとんどが同様のビジネスモデルで、設備も変わらず、商品も1000円のみの店舗が大半です。
餃子の雪松がぎょうざ無人販売の最初のモデルだと思われますが、他の店舗も含めて、この増え方では早々に飽和し、市場が崩壊するのは誰の目にも明らかです。
設備に特徴もなく、雇用の必要もなく、商品もぎょうざだけで差別化しづらいものです。初期投資は相当安く、ランニングコストも家賃、光熱費程度ですので軽い負担で済みます。真似をするなという方が無理な注文です。
今後しばらくは店舗が増え続け、ぎょうざ以外の商品が無人販売化し、いずれすべてが一気に消滅する… のような未来が見えて仕方ありません。商魂たくましいと言えば聞こえがいい反面、すぐに模倣し、市場を食い散らかすようなやり方は、あまり褒められるようなものではないと私は思います。
とはいえ、どの業界にも同様の動きはいくらでもあります。売れているものがあればすぐに真似をし、市場に参入する。決して悪いことではなく、むしろ業界のポジション次第では有効な戦略でもあります。先行者よりも後発組の方がより良いサービスで、市場のリーダーになることも少なくありません。
ただし、です。誰もが欲しがるとすぐに資源はなくなります。資本主義経済なので仕方がない部分はあるにしても、単なる猿真似の事業展開はちょっと安易すぎると私は思います。
今回は「ぎょうざの無人販売」ですから、誰にでもわかりやすく、真似もされやすい業態です。流行ってしまえば、同じような店があちこちに乱立するのは時間の問題です(もうすでにその状況ですが)。
さて、経営者の皆さん。仮に自分が開発した業態だったら、模倣に対してどう対策を立てますか。逆に、まだ流行っていない段階で出店のオファーが来たらどう判断しますか。この問いに正解はありません。自分で考え、自分なりの答えを出すことが重要です。

コメント