
「スシロー ケーキ“とろーり”せず『おわび』PR写真と大違い」2022年6月21日、毎日新聞はこう題した記事を掲載しました。記事によれば、「回転すしチェーン『スシロー』を全国展開する『あきんどスシロー』が販売するケーキが、店舗のPR写真とは大幅に見た目が違う状態で提供されていた」としています。
ケーキは「とろーりクリームの抹茶ガトーショコラ」で、メニューの写真では、抹茶パウダーがかけられたたっぷりの柔らかいクリームが、ケーキのフィルムを取ったらまさに「とろーり」と流れ落ちるようなイメージです。
実際に店舗で提供された商品は、堅めのクリームがドカッと乗っているだけで、どう見ても失敗作にしか見えません。あまりにも写真と違うので、注文したお客が店側に指摘。作り直して再度提供されましたが、同様の状態だったそうです。
お客からすれば、期待を裏切られたことのショックは大きいでしょう(しかも二度)。今回が初めてのミスかどうかは不明です。スタッフのミスなのか、そもそも写真が盛り過ぎなのか。いずれにしても、一度期待を裏切られたらその店舗に足は向きにくくなります(今回も指摘したお客は別の店に変えたそうです)。
飲食店のメニューではよく見られる「盛りすぎ写真」ですが、あまり酷いと「ご愛敬」では済みません。2022年5月にはアメリカでマクドナルドとウェンディーズがハンバーガー写真の「盛りすぎ」で訴訟を起こされています(他のお客も合わせ5000万ドルの支払いを求める)。
飲食業界の一部では、フードスタイリスト(日本でも民間資格あり)が写真撮影等のサポートをしています。フードスタイリングと呼ばれる技法で調理・盛り付けを行い、商品がより美味しそうに、美しく見える写真を生み出しています。
様々な道具を使って具材を固定し、ボリュームアップするのは当たり前。見栄え良くするために、生焼けの食材や、そもそも食べられないシェービングクリームを使うこともあるそうです。
皆さんも、メニューの写真と実際の商品が違うな…と感じたことがあると思います。アメリカでは訴訟が起こされましたが、日本では法律上問題ないのでしょうか。
一般的には、何度も写真と違う商品が提供されている場合は、景品表示法の優良誤認にあたる可能性があります。もし食べる前であれば、店側の「債務不履行」による、注文キャンセル・代金不払いが主張できるかもしれません。
いずれにしても、さすがに違い過ぎるし、ちょっと酷いな…と感じた時は、消費者庁に連絡する選択肢もあります。
経営者のみなさん。いかに商品を良く見せたかったとしても、やりすぎは禁物です。過ぎたるは猶及ばざるが如し。お客はいちいち言ってくれません。だまって来なくなるだけです。「実際に提供できる商品の写真」をメニューに載せましょう。演出は控えめに。

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