
「米でアマゾンを抜きトップに…謎のECアパレル『シーイン』の正体」2022年10月22日FRIDAYDIGITALはこう題した記事を掲載しました。記事によれば「…コロナ禍が始まった2020年から突如として急成長ブランドが現れ、注目を集め始めました。それが『SHEIN(シーイン)』です」としています。
「SHEINは2008年に中国で設立されたとされるブランド」で、当初はウェディング事業がメインだったそうですが、形を変えながら現在のビジネスモデルになったとのこと。売上高は非公式ですが2兆8000億円とかなりの規模感になっています。
SHEINのサイトを覗くとその安さに驚きます(ぜひ確認してみてください)。トレンドっぽい商品のほとんどが1000~3000円の単価で展開されています。実は日本でもある程度浸透しているそうで、学生をはじめ、男女問わず結構な人気を博しているとのこと。
ただ、品質には多少問題もありそうです。生地や縫製のレベルが高くなく、1~数回着て終わり…、あるいは買ってみたけど二度と着ない、買わない…という人も少なくありません。
安かろう悪かろうで大量生産大量消費はSDGsの時代に合わないような気がします。製造工程では環境負荷に加え、労働者への負担も相当あるのではないでしょうか。とはいえ、アメリカや日本でも高い人気が続き、しばらくは勢いが衰えそうにありません。
さて、皆さんは買ってみたいと思いますか? いわゆるファストファッションは規模を大きくすることで低価格でも利益を出せるビジネスモデルです。安くトレンド商品が手に入ることから全世界でニーズがあります。しかしながら、先述の通りさまざまな負荷がかかり、持続可能性としては非常に低いと言わざるを得ません。
このご時世でそんな「使い捨て」のような商品は、一時期は良くても長期的に見ればおそらく凋落していきます。誤解を恐れずに言えば、すぐに捨てられる「廃棄物」を大量に作っているようなものです。
もちろんすべてが「悪」とは言いませんが、個人的には購入したくなるような商品ではありません。ちなみに日本における衣服の需給バランスは、2017年の時点で供給量が約28億着、需要量が約13億着で余剰在庫が約15億着もあるとされています(小島ファッションマーケティング調べ)。
つまり、市場に出回る衣服の半分以上が売れずに廃棄されるのです。しかも、顧客のクローゼットにはすでにあふれかえるほどの服が収納されています。世の中に新たな服は必要ないといっても過言ではない状況でしょう。
いずれにしても、儲かればいいという視点だけでは顧客もすぐに離れていきます。ビジネスの本質は「お困りごとの解決をして世の中の役に立つこと」です。必要ないものをテクニックで買わせるようなビジネスは逆に、「役に立たないもので世の中にお困りごとを増やす」ようなものです。せっかくビジネスを始めるのであれば、世の中に貢献する商品・サービスを提供していきましょう。

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