
「ローソン、価格はそのまま“47%”増量『プレミアムロールケーキ』など12品」2023年1月30日、ITmediaビジネスONLINEはこう題した記事を掲載しました。記事によれば、「ローソンは2月6日から、『盛りすぎ!チャレンジ』と題し、価格据え置きで重量を約47%増量したおにぎり、調理麺、ベーカリー、デザートを12品販売する」としています。
値上げで影響を受ける家計に対し、顧客満足向上を目指す取り組みとのこと。確かにここ最近は値上げの話ばかりで、あらゆる商品の単価が上がっています。いわば逆張りの戦略となりますが、顧客からは好感を持たれるでしょう。ちなみに47%は「47都道府県の皆さまに楽しいでもらえるように」の想いが込められているそうです。3週間限定の企画とのことですが、来店数が増えることで結構な広告効果も見込めそうです。
コンビニで販売されている食品の原価はそれぞれ違いますが、試しにちょっと試算してみましょう。例えば売価100円、原価(原材料費)30円(100円-30円=粗利70円、粗利率70%)の商品を47%増量すると、原価は
原価30円×1.47=44.1円
になり、約14円上がります(かなり単純化しています)。
売価がそのまま100円であれば、
100円-44円=粗利56円、粗利率56%
で、粗利率は14%下がります。ただ、47%増量(見た目が結構変わる)したにもかかわらず14%しか下がらないとも言えます。一方、顧客目線では、こんなに増えたのに同じ価格で得した!のような感覚になるのではないでしょうか。
ちなみに上記のように「売価100円のまま47%増量した商品」と、「増量前の売価100円を14%OFF、86円にした既存商品」の粗利は同じ額になります(ここでは小売、卸、メーカーそれぞれの取り分の話は置いておきます)。
プロモーションとしてどちらの方がインパクトを感じるでしょうか。かかるコストは同じです。一方は増量かつ同価格、もう一方は既存商品の安売り。どちらが正解というのはありませんが、個人的には増量の方がプラスのインパクトがあると感じます。
戦略立案はロジック(スキル)も大切ですが、私はセンスが大半を占めると考えています。何を選ぶかはまさにセンスです。そしてセンスは机上では学べません。センスは資質×経験で徐々に養われ、磨かれていくものだと思います。
つまり実践あるのみ。常に自分事としてチャレンジし、試行錯誤を繰り返す。いくら外野からワーワー言っても、どんなに知識をインプットしてもセンスは身につかないでしょう。
経営者の皆さん、ぜひ試行錯誤を繰り返してください。その経験で、必ず独自のセンスが身についてきます。

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