
「Lサイズはいらない『少子高齢化』で縮む胃袋」2023年7月2日、日本経済新聞はこう題した記事を掲載しました。記事によれば、「食料と飲料、酒類を合算した市場規模は2022年の18兆1000億円から2030年の16兆6000億円へと8%強減少する」としています。
人口が減少し、高齢者の割合が高くなると必然的に日本の「胃袋」は縮んでいき、一方で個人の好みは多様化の一途を辿っています。現在はその過渡期で、各企業がさまざまな取り組みを始めています。
記事の例では、宅配ピザのストロベリーコーンズは一人で食べきれるパーソナルサイズを発売し、将来的には自分が好きなサイズが買えるようになるとのこと。またカルビーは顧客の腸内環境に合わせたグラノーラを定期的に配達。日清食品も顧客のオーダーに対応する仕組みを模索中です。
コンビニやスーパーでは、1,2名向けに小分けにした食材や総菜を多く目にするようになりました。高齢者を中心に単身世帯が増えており、そのニーズに対応した結果が店頭の状況に表れているのです。
ちなみに2020年の国勢調査によれば、日本の総世帯に占める単身世帯の割合は38%で、5年前から3.4%増、1980年の19.8%から見れば倍増していることになります。大都市圏は若者、地方は高齢者の単身世帯の割合が多くなっています。
「家族4人」が世帯の標準と言われたのも今は昔。割合からすれば、単身世帯が標準モデルとして存在感を増しています。
人口減少で全体の消費量が減り、さらに高齢化により一人当たり消費量が減っていく。これは飲食関係だけではなく、あらゆる業界でマイナスの影響となることは何十年と言われ続けています。
需要が減れば供給も減らさざるを得ない。つまり、店舗ビジネスであれば店舗数、店舗当たり売上は確実に減少する。今ある店舗も、あるいはこれから創業する店舗も、大半は右肩上がりの成長は望めない。
もちろん、一部の店舗は好調を継続し、長期的に利益を出せるかもしれません。日本国内で多店舗展開、また海外出店などで事業拡大をしていける企業もあります。しかし、それはほんのごく一部の幸運な店舗です。
では大半の店舗はどうすればいいか。まずは今後3年程度の売上予測、つまり事業計画を立てましょう。それを毎年繰り返す。これだけでリスクは減っていきます。
なぜか。ある程度資金の見通しがつくからです。資金が回れば倒産することはありません。さらに、現状と計画のギャップがわかり、客観的な経営判断が可能になります。つまりダラダラと続けて傷を大きくしないで済む。
経営で最も重要なのは、費用を賄える利益が取れていることです。いくら売上を伸ばしても、赤字が続けばいずれ倒産です。逆に売上が減っていても利益が出せていれば続けることは可能です。新たな戦略を打つこともできます。
人口減少、高齢化は待ったなしで進んでいきます。これからどう戦っていくのか。ぜひご自身で事業計画をつくってみてください。

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