「レジ袋、コンビニも有料に」2018年10月16日、日本経済新聞はこう題した記事を掲載しました。記事によれば、「環境省は小売店で配布されるレジ袋について有料化を義務付ける方針を固めた。スーパーだけでなくコンビニエンスストアなども対象とする。レジ袋1枚当たり数円の支払いを想定。海に流出した廃プラスチックの環境問題が深刻になるなか、レジ袋を減らし汚染防止につなげる。」としています。
レジ袋の有料化は現在、小売り各社の自主的な判断に委ねられており、スーパーでは00年以降レジ袋を有料化する動きも広がっています。日本チェーンストア協会によると、スーパー店頭でのレジ袋辞退率は約53%に達するとのこと(同記事)。
一方、コンビニエンスストアでは対策が遅れています。現在、国内で配布されるレジ袋は450億枚と推定され、そのうちの約3割はコンビニが占めており、環境汚染の観点からも早期の対応が求められています。
米ジョージア大学研究チームによれば、レジ袋も含めたプラスチック製品は、17年時点までの累計で83億トンが生産されています。そのうちの63億トンがすでに廃棄物になっているそうです。つまりほとんどがごみになっており、リサイクルされたプラスチックは生産全体の9%だけとなっているということです。
プラスチック廃棄物は、全体の8割近くが埋められ、1割が燃やされます。ちなみに16年に出たプラスチック廃棄物の半分以上にあたる740万トンが中国に輸出されています。中国がいわゆる「世界のゴミ捨て場」ともいわれる所以です。
プラスチック“廃棄物”とはいえ、一部は資源として再利用できることから、他国から買い取っていたわけです。ところが中国は17年に資源ごみの輸入禁止を発表しました。さすがに自国の環境や公衆衛生への影響が看過できなくなっているのです。それにともない、今までプラスチック廃棄物の処理を中国に頼っていた各国は早期の対応を迫られています。
そのことも影響してか、最近ではスターバックスやマクドナルドなどがプラスチック製ストローを廃止すると発表し、日本ではすかいらーく傘下のガストも同様に廃止することが伝えられています。プラスチック廃棄物全体の中でストローの割合は少なく、そんなことをしても意味がないという意見もあるようですが、廃棄物を減らす小さな一歩として、それがたとえイメージ戦略だとしても多少の意味があるとは思います。
ただし、ここから本格的にプラスチックの使用を抑制、生産数を削減していかなければ、それこそ意味がありません。そもそも日本はプラスチックの廃棄量が世界の中でも多く、一人当たり32キロもあります(世界2位。1位は米国で一人当たり45キロ)。
さらに日本の周辺海域ではマイクロプラスチック(5ミリメートル以下)の濃度は世界平均の27倍に達しているとのことで、本当に早期の対策が必要になっているのです(マイクロプラスチックは魚が食べ、生物濃縮されることで人間にも悪影響があるといわれています)。
私自身も、コンビニで買い物をすると包装材や容器など、大量のプラスチックごみがでることを気にしながらも、やはり便利なため使ってしまいます。ですがこれからは店舗側、消費者側ともに、例えば記事にもあるようなレジ袋やストローの使用を控えるなど、まずはできるところから行動していくべきでしょう。
店舗ビジネスを経営するにあたって、店舗で使用する消耗品などをコスト面で判断することは否定しませんが、持続可能な店舗経営をおこなっていくには、現場だけでの視点では方向性を誤ることがあります。ですので、今後はいい意味での大所高所から俯瞰した視点で判断をおこなうことが重要になります。そうした判断はお客様にも支持されやすく、店舗にとっても良い影響が出てきます。
店舗経営者のみなさんも、これを機会に店舗で使用するあらゆる資材を見直してみてはいかがでしょうか。

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