ニュースの論点No.812 忘年会の未来

「忘年会の変化 少人数、飲酒なしで楽しむ傾向に 居酒屋は困惑…『商売にはならない』」

20241225日、Yahoo!ニュースはこう題した記事を掲載しました。

 

忘年会シーズンになると、街にはかつての賑わいが戻ったような光景が広がります。私も先日忘年会に参加しましたが、賑わう店がある一方で早々に帰る人の姿も目立ちました。かつて深夜まで続くのが当たり前だった宴会も、今ではその様相を大きく変えています。

 

特に若年層では、「コスパ(コストパフォーマンス)」や「タイパ(タイムパフォーマンス)」が重視される傾向が顕著です。忘年会も例外ではなく、かつてのように大人数で形式的に行う飲み会は敬遠されがちです。

 

しかし、それでも飲み会自体がなくなるわけではありません。飲み会は、単なる飲食の場から「共感を共有する場」や「リラックスしたコミュニケーションの場」へと役割を変えています。

 

少人数で親しい人たちと過ごす時間を好む傾向は、単に飲み会の形を変えただけではありません。それは、より本質的な「人と人とのつながり」を求める意識の表れです。この背景には、効率や見栄えよりも、本当の意味での満足感を大切にする価値観の変化があるのです。

 

飲食業界に限らず、私たち経営者にとっても、こうした時代の変化は他人事ではありません。若年層が求める「タイパ」を満たすには、ただ形式的に場を提供するだけでは不十分です。その場が「有意義だった」と感じてもらえるような価値を提供することが求められます。

 

飲み会のような場であれば、「共感を生む会話」や「思い出に残る体験」がそれに当たるでしょう。同様に、ビジネスの現場では、効率的な情報共有よりも、相手の心に響く信頼関係の構築が重要性を増しています。

 

オンラインでのやり取りが主流になりつつある現代でも、リアルな場でのコミュニケーションは依然として不可欠です。むしろ、デジタル化が進むほど、その対極にあるリアルなつながりの価値が高まっています。

 

顔を合わせ、心を通わせることの意義は、どれだけ時代が進化しても変わりません。私たち経営者にとっても、顧客や社員との本物の信頼関係を築くことは、事業の根幹を支える重要な要素です。

 

これからは忘年会や飲み会といった昔ながらの「場」に固執するのではなく、私たちが率先して新たな「人と人がつながる場」をつくり、その価値をさらに深めながら未来へとつなげていきたいものです。

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