
「Z世代が『瓶のポカリスエット』に惹かれる納得の理由」2023年1月17日、東洋経済オンラインはこう題した記事を掲載しました。記事によれば、「…レトロとサステナビリティーを組み合わせた商品を用いて、さりげなくサステイナブル意識が高いことをSNS上でアピールするZ世代が増えている」とのこと。
リターナブル瓶に入ったポカリスエットは価格が230円と高めですが、デポジットが含まれ瓶を返却すると70円が戻る仕組みです。ビール瓶と同じシステムですが、ポカリスエットで同様のサービスを実施するのは、企業として循環型社会を実現する取り組みをアピールする狙いもあるのでしょう。
瓶入りポカリのような商品は「サステナレトロ」と呼ばれ、他にもサステナビリティーとレトロを組み合わせた商品や店舗が一部のZ世代で人気を博しているとのこと。この点、あまりにサステイナブル感が強すぎると「意識高い系」でちょっとカッコ悪いイメージになってしまいますが、レトロ感が組み合わさると自然な雰囲気が出され、さりげなくアピールできるのが人気を集める理由だそうです。
ただ、「サステナレトロ」などのイメージを自己ブランディングの一環として利用しているZ世代はごく一部で、同世代の大多数はサステイナブル意識等、社会問題への意識はさほど高くないと記事では結んでいます。
Z世代はSDGsなどの価値基準を学校などで学び、知識としては持っているかもしれません。しかし、物事の本質的な理解をするには、ある程度の人生経験が必要になってくると私は考えます。要するに表面的なファッションとしては利用するが、そのこと自体への興味はそれほどない…状態なのです。
「本質的な理解」という話で言えば、私は人の理解、習熟度については下記の4段階があると考えています。
【知る→わかる→できる→教える】
「知る」はそのことについて単に知っている段階です。「カレー」という料理で例えると、カレーをテレビやネットで見たり、人から聞いたことがある状態です。
「わかる」はカレーを実際に食べたことがあり、どういうものかを経験としてわかっている段階です。さまざまな味があり、具材があり、食べ方があることを自らの体験として理解しています。
「できる」はカレーを作ることができる段階です。具材を用意し、下ごしらえや盛り付けなど、調理全般ができる状態です。
「教える」はカレーの作り方を人に教えることができる段階です。どんな具材を用意し、どんな順番で作れば美味しくできるのか、再現性を持ったノウハウを教えることができる状態です。
「知る」段階は今やネットで簡単にクリアできます。「わかる」は、実体験がもとになると私は考えていますので、ある程度の時間が必要になります。ですが、ここまではそんなに難しくありません。
その先、「わかる」と「できる」の間には相当深い溝があります。頭でわかっていても、簡単にはできないのです。相当数をこなすことが必要になります。さらに「教える」レベルになるのは困難を極めます。
サステナビリティー、SDGsについては、私も含め大半の人が「知る」以前の段階ではないでしょうか。「だから何をしてもムダだ」とは言いませんが、理解が浅ければ表面的なファッション、あるいは「ごっこ」で終わる可能性が高いでしょう。
理想論かもしれませんが、ただ知っているだけで止まらず、どんなことか「わかり」、さらに正しい実践が「できる」ようになり、それを人に「教える」ことができる状態を目指していきたいものです。

コメント