
「結婚式の出欠確認からご祝儀までスマホで手続き…ゼクシィが新サービス、仕組みは」2023年7月15日、読売新聞オンラインはこう題した記事を掲載しました。記事によれば、「リクルートの結婚情報サービス『ゼクシィ』が6月から『ゼクシィオンライン招待状』というサービスを始めた。出欠確認からご祝儀まで、すべてスマホ上で手続きがすむ」としています。
スマホを使ってオンラインで手続きが完了することで、さまざまなメリットがあるとのこと。例えば、招待客のリスト化や引き出物の発送などの手間が劇的に少なくなる。祝儀も事前に決済されるので「使える予算」がかなり正確に見込める。さらに立替払いをしなくてもいいため資金繰り負担が軽減される。リスクの高い当日の祝儀管理からも解放されます。
ゲスト側にとっても、現金できれいなお札や祝儀袋を用意する必要もなく、クレジットで後払い、ポイントもたまり一石二鳥以上のメリットがあります。
ところで、ウェブ招待状・祝儀サービスは数年前より少しずつ市場規模も大きくなりつつあり、現在では複数の企業が参入しています。
この点、ゼクシィは後発組といえますが、ホテルや式場、レストランなどのサービス提供側と見込み客をマッチングするポジションであり、新サービス開始によって今後の見込客リストが集めやすくなります。その他、さまざまな価値ある一次データが集まり、自社や他社向けのサービスが展開しやすくなるのは間違いないでしょう。
せっかくなので現在の結婚式事情を概観してみましょう。ゼクシィ結婚トレンド調査2022調べによれば、「挙式、披露宴・ウェディングパーティーの総額平均は303.8万円、招待客一人当たりの料理費用(飲み物を除く)の平均は1万6700円、一人当たりのギフト費用の返金は6900円、平均招待人数は43.2人」となっています。
ちなみに結婚式の市場規模について、2022年は前年比118.5%の1兆7,577億円と見込まれています(矢野経済研究所)。ここ3年はコロナ禍の影響をもろに受け、2020年は1兆2672億円で2019年から半減、2020年が底で、徐々に回復傾向を見せています。
ただし、そもそも婚姻件数はピークである1972年の約110万組から右肩下がりで推移し、2022年は約50万組と半減しています。現在の人口動態を考えれば、今後大きい伸びは期待できないでしょう。
人手不足の昨今、雑多な作業をいわゆるDXで効率化する動きは加速しています。誰もやりたがらない、価値を生んでいない作業はどんどん置き換えて方がいいと思います。
一方で、付加価値を生むサービスに関しては、企業側もさらに創造していく必要があるとも思います。効率化だけで社会に価値は増えません。特に結婚式などの対面コミュニケーション、五感への刺激、思いがけない出会いなどリアルでしか体験できない「場」にはもっと価値を生み出す余白が残されています。
「効率化」はより少ない時間、労力、お金で同じアウトプットを可能にしますが、お客側から見れば、新たな価値が付加されているわけではありません。経営者の皆さん。効率化で生まれた新たな時間を、価値を生むクオリティタイムとして活用しましょう。

コメント