
「『生徒よりも講師募集のほうが人が集まる』ヨガインストラクターの労働実態」2024年2月11日、Yahoo!ニュースはこう題した記事を掲載しました。
記事によれば「日本ではヨガ経験者に女性が多く、インストラクターも大半が女性。華やかな職業に見えるが、資格を取っても働き口が見つからない、不利な条件で働かざるを得ないなどの問題が生じている」としています。
日本のヨガ人口(年1回以上)は1100万人と言われ、ジョギング人口を上回る勢いがあるそうです。ただし、ヨガ実践者の3割はYouTubeなどで独学しているとのこと。ヨガ人口だけで見るとインストラクターの働き口はありそうですが、お金を払ってまで通う生徒となると少数派になるのでしょう。
ちなみにヨガの料金相場は1回あたり3000~5000円となっています。高めに見積もって一人当たり会費が月10000円とすると、10人集めて10万円。20人で20万円。フリーランスではこの辺りが収入の相場になるでしょうか。
実際、給料バンクによれば、ヨガインストラクターの年収は226万~293万です。この辺りの数字が平均的な額になると思われます。人気講師になればまた違うかもしれませんが、誰もが目指せるほど簡単ではないでしょう。
さて、いわゆる資格ビジネスはヨガだけではありません。資格ビジネスとは、資格の発行者が実施する講座(試験)の受講者(合格者)に対し、一定のスキルがあることを証明し、ノウハウを教える権利を与えるモデルです。
民間資格や検定試験は山ほどあります。高額なものから定額なものまで、難易度もさまざまです。すべてに共通するのは、資格を取ったからと言って自動的に稼げるようにはならないことです。
これは国家資格も同様で、今は医師でも弁護士でも、独立して稼ぐのは容易ではありません。民間資格であればなおさらでしょう。資格ビジネスはあくまで商売なので、誰でも比較的簡単にでき、独立後も稼げるようなキャッチコピー、また一部の成功者の声で見込み客を引き寄せます。
フランチャイズシステムも似たようなもので、「ノウハウ」がビジネスの軸になります。いずれにしても、世の中にうまい話はたくさんありますが、そんなに簡単に成功するはずもありません。
ところが、「自分だけは違う」と思って安易に手を出す人が後を絶ちません。楽観バイアス(自分は大丈夫)や確証バイアス(都合のいい情報ばかり集める)によって、うまくいく未来しか見えない。もちろんそういう心理状態も決断する際には大事ですが、そもそも集客できるのか、利益が出せるのか、冷静な分析も必要です。
「生徒よりも講師が多い」のはコントではなく、笑えない現実です。自分がそうならないためにも、一歩俯瞰して広い視野で見ることを心がけましょう。

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