コラムNo.633 巨人の肩に乗れ

 「巨人の肩の上に立つ」。先日、あるコミュニティで開催された勉強会の感想として浮かんだ言葉です。

 

 皆さんも一度は聞いたことがある言葉ではないでしょうか。ちなみに、この言葉は万有引力で知られるアイザック・ニュートンが書簡に用いた一節から広がったとされています。

 

 言葉の意味としては、「先人が積み重ねた偉業に基づき、より大きな発見や高い業績をあげていくこと」で、個人的に意訳すれば、「先人の偉業があってこそ、我々はしっかりとした土台の上に立て、よりよい未来を見通せる状況が与えられている」という感じになるでしょうか。

 

 これは茶道や武道などでよく言われる「守破離」とも通じる部分があります。最初は基本の型を学び、その後自分に合わせてオリジナルの型をつくり、最終的には型から離れて自由自在になる。

 

 自己流だけで成功できるほど世の中甘くありません。すでに解決された問題をわざわざ最初から時間をかけて取り組む必要はないのです。どの世界にも先人が積み重ねた基本の型があります。初心者や外部の人間は、まずそれを身につけることが一番の早道だと私は思います。

 

 そもそも自己流にこだわっていると時間ばかりが過ぎ、独りよがりでクオリティも高くなりません。これは「車輪の再発明」とも揶揄されますが、すでに生み出されたものを知らずに(あるいは意図的に)再び一からつくるのは時間のムダ以外の何物でもないのです。

 

 この点、今回の勉強会では、講師の方は自身が師と仰ぐ人の知識やノウハウを吸収して自分のものとし、自身の経験を織り交ぜながら、さらにわかりやすく進化させて顧客や同業者に価値を提供されています。まさに巨人の肩に乗り、未来を見据えながら自分の価値を付加して世の中に貢献されているのです。

 

 また、「巨人の肩に乗っていること」をしっかりと明示することも重要です。世の中には「他人のノウハウ」をあたかも自分が作ったような顔で教える専門家も少なからず存在します。大半の場合は相手に見抜かれ、成果も出せないまま信用を失っていきます。

 

 少し抽象的な言い方になりますが、相手が登れないサイズの巨人の肩に立たせようとしても成果は出ません。企業によってサイズや登り方を合わせる必要がありますが、似非専門家はこの点も含めて適当な関わり方で、目標も道具もいい加減な提案をします。ノウハウの本質を理解しておらず、目先の儲けだけ見ているので当然と言えば当然の結果です。

 

 経営者の皆さん。あなたが抱える問題の多くはすでに解決されています。もちろん巷にある解決策がそのまま使えるとは限りませんが、さまざまな施策の組み合わせにより、高い確率でその問題は解決できるのです。

 

人類の長い歴史で培われた学問や知識、身近で言えば先輩経営者のノウハウ、信用できる専門家など「巨人の肩」を利用しない手はありません。自分のサイズに合った巨人の肩の上から、目指す将来を見据えてビジョンを実現していきましょう。

 

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