
12月は1年の中でもトップクラスのイベント月です。ボーナス、忘年会、クリスマス、冬休み、大晦日…。特に店舗ビジネス経営者にとって、この12月は店舗の経営を左右する最も重要な月となります。私もアパレル店舗を経営していましたので、その気持ちは痛いほどわかります。
一方で、それ以外の月の反動に戦々恐々とするのも毎年のことでしょう。「もっと満遍なくお客様が来てくれればいいのに…」と思う経営者は多いと思います。12月に固まって来られても、在庫や人員数、席数等の制約で上限以上は売上が取れないからです。
また、季節変動をはじめ、曜日、時間帯でもお客様の入りは変わります。リアル店舗ビジネスでは誰もが避けられない宿命です。
来店客数の平準化。これは店舗経営者全員が望む理想的な状態です。当然、平準化をするための様々な施策はすでに腐るほどあります。閑散期や閑散時間帯の割引やお得なチケット。期間限定のメニュー。来店時のプレゼント…。どれもそれなりに効果はあります。
しかしながら、身も蓋もない言い方をすれば、どれも根本的な解決にはなりません。基本的に同じ人間ですので、欲しいものや欲しいタイミングは一緒になりがちです。以前より好みが細分化されているとはいえ、人は誰もが同じ時間にお腹が空き、同じ時期に同じようなものが欲しくなります。
「じゃあどうすればいいんだ!」と言われそうですが、まずやるべきは“繁忙期の収益を最大化”することです。閑散期の売上を上げるのは二の次です。
そもそも、閑散期はお客様のモチベーションが相当低い(から閑散期)。低いものを上げるのはかなりの労力を要します。しかも、どれだけ労力をかけても効果はほんのちょっとだけ。「やるだけ無駄」と言ってもいいかもしれません。
大事なことなのでもう一度いいますが、まずやるべきは“繁忙期の収益を最大化する”ことです。“収益”なので、売上だけではありません。利益も当然最大化する。つまり「本当の上限」が取れる状態にすることです。
毎年同じような商品で来たお客様を待つだけのやり方ではなく、時期や客層に合わせて商品を計画し、プロモーションを行い、予約を取り、人員配置をし、極力イレギュラーを防ぐ。闇雲にお客様を捌くようなやり方はリピートにつながらず、むしろクレームが増え、利益も残りません。
繁忙期の収益を最大化するために最も重要なことは、「計画」です。「気合い」ではありません。できるだけ在庫を確保することや、多くの人員を確保することでもありません。1年の中でこの時期にどれくらいの利益を残さなければならないのか。すべてはここからです。
利益から逆算した結果が売上目標となります。そこから自店の打ち出し商品やキャパシティーなどを勘案して月別、日別の予算を立てていきます。もちろん、大半が計画通りにいきませんが、そこからが本番です。粛々とPDCAを回していく。
これを繰り返せば間違いなく精度は上がり、成果に結びつきます。私の経験上、繁忙期は気合で商品を捌く!的なやり方をする経営者(スタッフ)が多い印象です。で、お店はてんてこ舞い。売上は取れたが利益が残らない。スタッフは疲弊している。そして閑散期は売上も取れず…。
経営者の皆さん。まずは繁忙期の収益を最大化しましょう。そうすることで、徐々に閑散期にもお客様が流れやすくなります。

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