
世の中には自分では変えられない「定数」的な側面と、自分で変えられる「変数」的な側面があります。わかりやすい例で言えば、「定数」は過去や他人、「変数」は未来や自分になるでしょうか。
経営面で言えば、「定数」的なものは会社の歴史や実績、法制度や業界のルール、顧客の価値観など、「変数」的なものは自社のビジョン、事業計画や戦略、営業活動など社内の取り組み全般が挙げられます。
「定数“的”」なものと表現した通り、両者は絶対的に分かれているのではなく、立場や場面によって変わり、グラデーションになっている部分があります。社長が持つ変数は社員に比べ相対的に多くなる。時代が新しくなればルールは定数から変数化していく。
いずれにしても、基本的に定数は変えにくく、変数は変えやすい性質のものです。ここを押さえておかないと、自分がやっていることがムダな努力になりかねません。
要するに自分自身に関わる「変数」に着目し行動する。ここが成否を分けるポイントになります。自分には変えられないものを変えようといくら頑張っても、労多くして功少なし。成果にはつながらず徒労感だけが残ります。
経営者の中には、「政治が悪い」「物価高のせいで大赤字」「円安でどうにもならない」「人手不足のせいで会社が回らない」など、他責思考の方もいらっしゃいます。
政治も物価高も円安も人手不足もすべて「定数」です。言い換えれば皆に等しく与えられた「与件」です。「制約」と言ってもいいでしょう。自分では変えられない。そこに文句を言っても意味がない。言ったところで1ミリも変わりません(何十年も言い続ければあるいは…)。
ともあれ、自分に変えられることを中心に行動する。変えられないことをぼやいても何も始まりません。
ところで、私の年代は氷河期世代と呼ばれ、当時は相当な就職難の時代でした。今もその影響は残り、他の世代に比べると収入など様々な面で不利な状況に置かれた人が多いと言われています。
氷河期世代のように「定数」が多い時代は大変ですが、それでも「変数」がすべてなくなるわけではない。どんな時代でも、自分にできることを全力でやって時代を切り開く人たちがいます。
さて、あなたにとっての「変数」は何でしょうか。今与えられている「定数」は? ひょっとしたら、今は定数でも立場が変わればできることがあるかもしれません。
翻って、いつの時代も最大の変数は「自分自身」です。自分がどう未来を描くか。ここにすべてがあると言っても過言ではありません。ぜひ自分の可能性を信じ、輝く未来を切り開いていきましょう。

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