コラムNo.755 強みは買えない

 会社経営には強み、つまり競争力が求められます。ただ、競争力は育つまでにある程度の時間がかかります。その間、長期に渡ってリターンをもたらさないことも少なくありません。

 

 であるが故に、手っ取り早く収益性を上げるために多くの会社が「即効性のあるやり方(流行りのスキル・ノウハウやFC等)」を導入するわけですが、もちろんそう簡単に上手くいくはずもなく、大半の場合で失敗の憂き目にあいます。

 

 そもそも「即効性のあることはすぐにその効果もなくなる」のが物事の道理です。誰にでもできて即効性のあることは、周りもさっさと導入してすぐに同じレベルに追いつきます。つまり自社の強みにはならず差別化は図れない。

 

 つまるところ、「今まで地道に、愚直に継続してやってきたこと」だけが強みになり得るということです。付け焼刃的なスキルやノウハウは強みにはなり得ないのです。

 

 繰り返しますが、自社ならではの強みを育てるには時間が必要です。にもかかわらず、即効性ばかりを追い求めてしまい、何の強みもないままで結局お客様には選ばれない会社になってしまう。こんな会社は実際少なくありません。

 

 強み(競争力)が育つまでの時間を捻出できるかどうか。ここに会社の、また個人の成否がかかっています。

 

 換言すれば、強みがリターンをもたらすレベルに育つまでお金が回せるかどうか。この点が非常に大事なポイントです。創業後3年と持たない会社が多いのも結局はお金がもたないからです。

 

 少なすぎる元手で事業を始めてしまい、1年後には資金が枯渇。創業資金の追加融資は断られ、新たな金融機関からも実績(信用)がないので借りられません。

 

 もともとお客さんを持っていたとしても、やはり最初の数年は資金繰りが不安定です。無事軌道に乗ったとしても、自社ならではの強みがなければ顧客はすぐにそっぽを向きます。そんな状態ではいつ売上が落ちてもおかしくありません。

 

 したがって、経営者がまずやるべきことは手元資金に余裕を持たせることです。あなたの会社には何カ月分の固定費を賄う資金が必要なのか。そしてそれをどう調達するのか。

 

 経営者にとってキャッシュフロー計画の策定は最重要事項です。特に創業期は自社の強み(競争力)を育てながら、少ない資金を回していくというかなり高度な実践が必要です。

 

 翻って、強みを明確にする視点は「自社では当たり前にやっていること」「競合より優れていること」「顧客が価値を感じること」の3つです。

 

 この3つを満たして初めて本来の強みと言えます。経営者の皆さん。もう一度あなたの会社の強みを見直してみてください。そのうえで、資金面の裏付け(キャッシュフロー計画)を行い、自らの強みを生かした本物のキャッシュフロー経営を実現していきましょう。

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