
「アパホテル、プールに命名権」2023年5月1日、日経MJはこう題した記事を掲載しました。記事によれば、「創業以来、51年連続で黒字経営を続けてきたアパグループが、特に黒字化に苦戦したのが『アパホテル&リゾート』。中でも『屋外プール』は最後まで赤字だった。プールをメディア化し、企業名を冠するという広告事業で黒字化に成功した」としています。
「ポカリスエット」「ネスカフェ」「味ぽん」「ビックリマン」…誰でも一度は聞いたことがあるブランドがアパホテルのプールの床などにデザインされています。コラボレーションの選定基準は「ファンの多さ」「コラボの意外性」「地域密着」「共通の顧客層」とのことで、このアイデアによりアパホテルは大きな資本を投下することなく黒字化に成功しています。
命名権はネーミングライツとも呼ばれ、主にスポーツ施設や文化ホール、イベントなどに企業名や商品名を冠した愛称を付与する権利のことです。例えば、「味の素スタジアム」「福岡PayPayドーム」「キリンチャレンジカップ」などが挙げられます。
皆さんがお住まいの地域でも、自治体が運営する施設に「いつの間にか」企業や商品名が付いていたことがあるのではないでしょうか。ちなみにネーミングライツ導入のメリットに関しては、施設側は建設や運営資金の調達、企業側は認知度やイメージの向上につながるとされています。
ネーミングライツは1990年代以降、アメリカのメジャーリーグで導入され、高い費用対効果が認められたことで地域、業界の垣根を超えて広がっていきました。日本では2000年代前半から赤字の公共施設の管理運営費を賄う手段として導入されています(Wikipedia参照)。
日本においてネーミングライツの最高額とされているのが、日本ハムの本拠地である「エスコンフィールドHOKKAIDO」で、何と年間5億円以上です。他にも、日産スタジアムや味の素スタジアムなど、誰もが知るスタジアムのネーミングライツは年間「億単位」でかなりの高額になっています。
一方、公共施設のネーミングライツ料は年間百万~千万単位が主で、企業側からすれば比較的金額は低く、スポンサーになるのもそう高いハードルではありません。
さて、今回はネーミングライツに関しての情報をお伝えしましたが、皆さんの会社でもさまざまな活用方法があります。施設のネーミングライツを取得するのはもちろんですが(費用対効果が見込めれば)、自社でイベント主催、あるいは店舗のメニューやサービス名のネーミングライツを募集することも可能です。
その際、選定基準を設定することはもちろん、相乗効果で双方の付加価値が上がり、さらに顧客満足につながることは大前提です。仕組みを理解すれば、アイデア次第で可能性は無限に広がります。皆さんの会社でもやれそうなことを考えてみてはいかがでしょうか。

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